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季節ごとに別荘地を変える!? トレーラー型宿泊施設「THE NATURE八ヶ岳」で津々浦々の旅を
季節ごとに別荘地を変える!? トレーラー型宿泊施設「THE NATURE八ヶ岳」で津々浦々の旅を
COLUMN

季節ごとに別荘地を変える!? トレーラー型宿泊施設「THE NATURE八ヶ岳」で津々浦々の旅を

移動できる別荘として、いま「トレーラーハウス」に注目が集まっています。その背景には、土地や建材の高騰、建築職人不足などから、別荘地を手に入れたとしても、建築に入れない「着工待ち」所有者が増えている現状があります。新たな解決策として、「Nomad Trailers」がトレーラー型キャビンを別荘とすることを提案。夏は山間部、冬は温暖エリアなど、季節ごとに拠点を移せるというモバイルヴィラを、ライターの仁田ときこさんが体験してきました。

専用ドライバーが、どこにでも運んでくれる

ヨーロッパでは寒い冬を快適に過ごすため、暖かいエリアに移動できるトレーラーハウスは、旅を豊かにするための道具として浸透している。サステナブルな観点でも、不動産のように土地を買う必要がないため、建物を建てる、解体する必要がないなどのメリットがある。寒い時期には暖かな沖縄へ、真夏は涼しい北海道へ、家ごと旅に出られる感覚だ。現状、災害時には多くのトレーラーハウスが仮設住宅として利用されてもいる。

山梨県北杜市にオープンした「THE NATURE八ヶ岳」は、そんなトレーラーハウスの購入を検討する人はもちろん、これまでの宿泊施設とはひと味違う体験をしたい人にはもってこいの宿泊施設かもしれない。

この施設を手がけたのは、「グランドハイアット東京」や「アンダーズ東京」などの外資系ホテルで長年トップマネジメントを務めてきた大野修一さんだ。日本政府観光局や東京観光財団などで観光業界の人材育成にも関わるなど、旅とホテル業界に従事してきた人物である。そんな彼がホテル業界からトレーラーハウス事業に転身したのはなぜだろう?

「THE NATURE八ヶ岳」で提供される朝食は、北杜市でヴィーガンメニューを中心としたデリカテッセン・カフェを運営する「Koma」。フレッシュソイミートを中心にしたヘルシーなメニューが楽しめる。

「自然を破壊してつくられた豪華なホテルに泊まって自然を楽しむ、という旅のスタイルに違和感を抱いていました。もっと直感的に自然の恵みを感じられる、自然に寄り添った宿泊施設をつくりたく、THE NATURE を発想しました。トレーラー型キャビンというミニマルな空間だからこそ味わえる自然との一体感、そして、大切な人とともに自然のなかで過ごす唯一無二の時間を楽しんでいただければと思います。」(大野さん)

希望すれば近隣で「山ヨガ」を主催するヨガ講師MIKAさんによるヨガ体験も可能。こうした地域住民との連係もこちらの魅力

THE NATURE 八ヶ岳では、東京と山梨白州でヴィーガンバーガーを提供する「Pinch of soul」の料理も堪能できる

何より、このキャビンは「車両」としての基準を満たしているため、別荘として所有した場合でも固定資産税がかからない。そんな発想をもとにオープンした八ヶ岳山麓のトレーラー宿泊施設は、一度泊まると、パノラマキャビンの魅力にとりつかれてしまうこと請け合いだ。移動は専用のドライバーが、全国どこでも運んでくれる。新しいウェルネルツーリズムとして、地方創生を進める鍵になるかもしれない。

THE NATURE https://the-nature.life

Text & Photo:Tokiko Nitta

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