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「編集者×ブランドディレクター」複業のスタートは、意外なきっかけから
「編集者×ブランドディレクター」複業のスタートは、意外なきっかけから
LIFE STYLE

「編集者×ブランドディレクター」複業のスタートは、意外なきっかけから

幸せになるための「複業」。みんな、どんなきっかけで、どう働いているの? 複数の仕事を持つ吉田直子さんにお話を伺いました。

▼複業の基礎知識はこちら

複業を経て見えてきた、本当に伝えたいこと

編集者×ブランドディレクター
吉田直子さん

喪服はスズキタカユキさん、ジュエリーは星芽生さんがデザイン。ともに同じ美大出身だ

大学卒業以来、フリーランスで雑誌や書籍の編集や執筆の仕事をしてきた吉田直子さん。36歳のときに美大時代の友人であるジュエリーデザイナーの星芽生さんとともに、冠婚葬祭で使うアイテムをつくるブランド「shuó」を立ち上げた。

「本をつくる仕事は刺激的で、20~30代前半はとにかく走り抜けたという感じ。でも30代後半に差しかかった頃、『楽しいけれど、このままがむしゃらにやるだけで幸せなの?』と立ち止まる機会があって。人生のことや、日々感じることを整理したり、考えたりする時間がほしいなと思ったんです」

浮かんだのが大切な人との“お別れ”。日々たくさんの人に出会う職業柄、お別れの知らせを受けることも多かった。

葬儀にもパーティにもつかえるデザインにしたのは「よりよく生きていくために、死を思うことは悪いことじゃない」という想いから

「取材や撮影でドタバタな毎日でしたので、突然の訃報に『とりあえず黒い服で!』と駆けつけることもありました。でも、大切な方との最後の時間、もっとしっかり、自分らしい装いで挨拶がしたい。それが発端でした」

イラストレーターの横山寛多さんとつくった絵本『こっぷんとかっぷん』(若芽舎)。あこがれだった絵本制作に挑戦できたのも、ブランドを立ち上げ、自分の責任で表現する立場を経験したことが大きい

その後ファッションブランド「YAECA」のプレスを担当したり、結婚・出産と新たなライフステージを迎えた。本づくりの仕事も、2つの複業とのバランスを見て続けている。「以前ほど出版の仕事を受けられなくなった分、本や文章でやりたいことを絞れるようになりました」と吉田さん。絵本『こっぷんとかっぷん』は自ら企画立案し、文を手掛けた作品だ。

「それまでは、頼まれた仕事をしっかりやることだけに集中していたのですが、次第に『自分の気持ちを形にしたい』と思うように。いまも『本や文章で何かを伝えたい』という想いは根っこにあるので、ブランドの仕事でも本の仕事でも、そこはずっと大切に、挑戦し続けていきたいと思っています」

●情報は、FRaU SDGsMOOK WORK発売時点のものです(2021年4月)。
Photo:Mina Soma Edit & Text:Yuriko Kobayashi
Composition:林愛子

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