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中田英寿の“推し日本酒”@CRAFT SAKE WEEKで、昼からヘベレケになってみた!【後編】
中田英寿の“推し日本酒”@CRAFT SAKE WEEKで、昼からヘベレケになってみた!【後編】
FEATURE

中田英寿の“推し日本酒”@CRAFT SAKE WEEKで、昼からヘベレケになってみた!【後編】

元サッカー日本代表の中田英寿さん(47歳)が日本全国400軒以上の酒蔵を訪ね、生産者と会ったうえで納得した日本酒を広く紹介する「CRAFT SAKE WEEK」。2016年からスタートし、のべ80万人を動員してきたこのイベントも今年で7回目。4月18日から12日間にわたって開催中の「CRAFT SAKE WEEK2024 at ROPPONGI HILLS」の現場を見てきました。【後編】

ここは天国? あの銘酒、このレア銘柄が一同に

会場の東京・六本木ヒルズアリーナに、イベント開始時間をちょっと過ぎた12時20分に到着すると、もう多くの人が“中田英寿セレクト”の日本酒を求め、ブースに列をつくっていた。ここには日本酒やおつまみだけでなく、のべ15店舗の予約困難レストランなどが出展している。ランチにもピッタリだからこその盛況だろう。

CRAFT SAKE WEEKでは、「頑張れ、北陸!!の日」「SPARKLING SAKEの日」などのテーマに沿って、日替わりで10の蔵がそれぞれ3銘柄を供している。取材した4月22日は「九州vs関西の日」で、近畿からは「松の司」を醸す滋賀県の松浦酒造、「神蔵(かぐら)」の京都・松井酒造、同じく京都「白木久(しらぎく)」の白杉酒造、「仙介」の兵庫・泉酒造などが出展。九州・長崎からは、「福海」の福田酒造、「飛鸞(ひらん)」の森酒造場、佐賀県「東鶴(あずまづる)」の東鶴酒造ほかがブースを出していた。どれも銘酒、名だたる酒蔵で迷ってしまう。事前に用意したスターターセット(オリジナル酒器グラス+飲食用コイン11枚)を手にキョロキョロしていると……酒瓶を手にしたスタッフ女性2人が近づいてきてくれた。

「とてもやわらかな味わいで、春はお花見などにも合わせていただき好評な『紀土(きっど)』の純米吟醸、春の薫風です。デリケートで味が変わりやすいお酒なので、お早めにどうぞ!」

とコイン3枚と交換で注いでくれたのは、和歌山県海南市にある創業96年、平和酒造の醸造家・酒井悠里さん(上写真・右)だ。たしかに、紀土はスッキリ飲みやすくて、ほんのり甘く、それをやわらかな酸がシメる、この季節らしい味わいだ。旨い!

「こちらは鹿児島・西酒造の『天賦(てんぶ)』純米吟醸です。お食事に合う、お米の旨みを存分に味わえるやわらかな口当たりのお酒です。鹿児島というと焼酎のイメージが強いでしょうが、とてもキレイな水があるので、すごくいい日本酒が醸せるのです。ぜひお試しください」

代わってコイン5枚で注いでくれたのは、利き酒師の福澤由美さんだ(上写真・左)。彼女はどこかの酒蔵の人ではないため、イベント期間中はずっと会場にいて、さまざまな蔵の酒をサーブしているのだという。

「東京の六本木に居ながらにして、全国から選りすぐられたお酒をいただけるのは、利き酒師の私にとっても夢のようなイベントです。どれもこれも、個性がありつつ素晴らしいお酒で、とてもおいしいです!」(福澤さん)

超有名レストランの逸品を銘酒に合わせる

「Naomi Ogaki」の鮎のコンフィ(左)と、「TexturA(テクストゥーラ)」の焼売。イベント料理の域を超えている

こうなってくると、旨い酒に合う旨いアテ=肴(さかな)がほしい。幸い、会場には珠玉のレストランが出店しているので、迷いに迷ったすえ、ギリギリ残りのコインで交換できる、栃木県のフレンチ「Naomi Ogaki」の栃木県産鮎のコンフィと、東京・西麻布の焼き肉店「誇味山(こみやま)」の和牛と鶏ナンコツの焼売を購入した(上写真)。前者はフランスのミシュラン三つ星店で副料理長を務めた大垣直巳シェフの逸品で、中は骨までやわらかく、表面はカリカリで、頭からシッポまでガブリといける。後者は黒毛和牛一頭買いの予約の取れない焼き肉店店主・込山秀規氏が手がける裏メニュー。どっちも本格的すぎるだろ、これ! となると、またグラスは空になり、コイン20枚を買い足して、行列中の酒蔵のブース(下写真)に並ぶことになる。

関西の酒蔵のブース。どこにも常に行列が

大分県「ちえびじん」の限定酒をコイン5枚で購入

次に試したのは、大分・中野酒造の「ちえびじん」純米大吟醸Spring Flower〜生酒(上写真)。このイベント限定の酒だそうだ。青い花が描かれたラベルの酒は少し黄味がかっており、ジューシーながら、しっかりした味わい。酸がきいて、とても好みだ。中野酒造は国東半島南端の杵築(きつき)市、世界農業遺産エリアにあり、今年で創業150年! 昔は酒蔵が軒を連ねていた杵築市で、たった一軒生き残った蔵とあって、その旨さは心と体に染みわたるものだった。

東京の名店「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ」から、自家製サルシッチャと男爵いものオーブン焼きを

こうなると、もう止まらない。さらに酒もいただきつつ、東京・麹町に店を構える老舗「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ」のブースで、サルシッチャと男爵いものオーブン焼きを買う。フェンネルなど香辛料がきいたサルシッチャはさすがの味で、ボリューム満点。コイン8枚の価値は十分にある。

このあと、「松の司」純米大吟醸 黒も、「神蔵」純米 無濾過 無加水 生酒ルリも、「福海」山田錦 無農薬そのほかもいただき、どれもこれも最高だった。そうこうするうち、まだ夕方4時前なのにすっかりヘベレケに! でも、とっても幸せな気分(酔ってる)。

こんな素敵なCRAFT SAKE WEEKも、いよいよ4月29日に最終日を迎えた。この日は「チーム十四代の日」。前出の利き酒師・福澤さんによれば、例年どおり大勢のファンが訪れ、大行列ができていたとか。次回開催時には、 最終日も狙って早めに駆けつけよう! と心に誓った私であった。

──【前編】はこちら──

Photo:横江淳 Text:舩川輝樹(FRaU)

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