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「同性カップルの部屋探し」をサポートするIRIS & 「発酵した循環」を生み出すseed to table
「同性カップルの部屋探し」をサポートするIRIS & 「発酵した循環」を生み出すseed to table
VOICE

「同性カップルの部屋探し」をサポートするIRIS & 「発酵した循環」を生み出すseed to table

地球環境のために、人々の権利のために、持続可能な未来のために、私たちにできることは何だろう。すでにSDGsへのアクションを起こしている人たちに、いま取り組んでいることについて聞いてみました。今回は、IRISの須藤啓光さん、発酵人の田上彩さんにお話を伺いました。

同性カップルでも
当たり前に部屋探しを

私はゲイ当事者です。LGBT当事者として人生を歩んでいくために、社会が変わるのを待つのではなく、ジェンダーを含めた社会課題に自分のできることから取り組んでいます。13年ほど前に同性カップルとしてパートナーと家探しをした際、選択肢が少なく、不動産会社5社に相談して、最終的には礼金を1ヵ月分上乗せすることによって居住を許された経験があります。男女の同居であれば課題にならないことであっても、セクシャルマイノリティでは試練となると感じました。

現在は不動産仲介業としてLGBTを含めたマイノリティの皆さんのお部屋探しのサポートを行っています。また、同業界に対して、研修や講演を通じて蓄積したノウハウやナレッジを共有し、表面上のLGBTフレンドリーではなく、みんなが安心して暮らせるようアライアンスと仕組みづくりに励んでいます。不動産業界から変革を起こし、地方を巻き込みながら、誰もが自分らしく生きられる社会にしていきたいです。

PROFILE

須藤啓光 すとう・あきひろ
IRIS代表取締役CEO。1989年宮城県生まれ。金融業界で保険や証券、投資信託などのリテール業務を経て、不動産会社にて賃貸仲介営業に従事。2016年にIRISを法人化し、不動産事業を開始。執筆活動、メディア出演、ラジオMCや講演なども行う。

食と農のコミュニティスクールを
「発酵する循環」のきっかけに

地球を再生するうえで「発酵」は欠かせないキーワードです。人が腸内環境を整えることで健康を手に入れるのと同じように、陸、つまり土の豊かさを守るにも、土を発酵させて微生物の多様性を高める必要があるからです。環境問題は学ぶほどに、課題の多さに悲しくなるけれど、いま必要なことは、焦らずにじっくり土を育てるように、私たち人間が学び、変化していくことだと思います。

2021年秋に始動させた食と農のコミュニティスクール「seed to table」は、私がこれまで発酵や農を通じて培ってきた知識や育んできた人とのつながりをシェアする場。発酵食や保存食について学びを深めたり、みんなで野菜を育てたりしながら、次世代に向けて「発酵した循環」を生み出すきっかけになれたらという思いで取り組んでいます。地球を再生するためには、いくつかのステージがあります。いまは「人を再生する」段階で、自分を大切にし、身近な人たちに愛を注ぎ、暮らしを楽しむことも重要だと感じています。

PROFILE

田上彩 たうえ・あや
湘南で生まれ育つ。モデルを経験後、ミスユニバースのファイナリストに選出。2014年に始めた無農薬の野菜づくりを機に発酵の道へ。現在は発酵人として、ワークショップや食と農の学校「seed to table」を主宰、発酵商品の企画、マーケットの主催など活動は多岐にわたる。

●情報は、FRaU2022年8月号発売時点のものです。
Illustration:Shinco Uematsu Text:Nana Omori, Chihiro Kurimoto Edit:Chihiro Kurimoto
Composition:林愛子

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