Do well by doing good. いいことをして世界と社会をよくしていこう

徳島・美馬市の「印刷工場」や「うだつの町並み」に泊まって、サステナブルを体感しよう!
徳島・美馬市の「印刷工場」や「うだつの町並み」に泊まって、サステナブルを体感しよう!
FEATURE

徳島・美馬市の「印刷工場」や「うだつの町並み」に泊まって、サステナブルを体感しよう!

県土の約8割が山地で、豊かな海や河川にも恵まれた徳島県は、県民、自治体、企業が一丸となって、人にも地球にも優しくあるための知恵を出し合い未来に進んでいます。そんな徳島でサステナブルな人、もの、取り組みをめぐる旅をするなら、宿にもこだわりたい! ということで、おすすめの宿泊施設をご紹介。今回は、風情ある町並みが残る美馬市の宿をピックアップ!

▼徳島県三好市のおすすめ宿はこちら

働いて、遊んで、泊まれる印刷工場「ADLIV」

印刷工場を改装したコワーキングスペース。広々とした空間には、カフェやフードスペースもある

老舗の印刷工場をリノベーションしたホステル。ポップなインテリアでまとめられた明るい雰囲気の空間には、かつて使用されていたレトロな活版印刷の道具や重厚感ある加工機器なども並べられている。

客室はドミトリーのほか、洋室(写真)や和室も。工場ステイを心ゆくまで楽しめる

大切にしているのは、「コリビング(人とつながり仕事をしながら泊まれる、遊べる場所)」という考え方。印刷工場にいながら併設のコワーキングスペースで仕事をし、ほかのゲストとも交流できる。

DATA:美馬市脇町大字猪尻字若宮南131-2 ☎0883-52-1643

自然エネルギーを活用! 地球に優しい「Earthship MIMA」

1970年代からアメリカ人建築家のマイケル・レイノルズ氏が各地に建てている、公共インフラ不要のオフグリッドハウス、Earthship。「Earthship MIMA」は、その日本第1号宿泊施設だ。

屋上で溜めた雨水を生活用水として活用。サステナブルについて考えさせられる仕組みがたくさん

建材には古タイヤや空きビンなどをつかい、電気は太陽光発電、水は屋根に溜まった雨水をろ過して使用するなど、たくさんのアイデアが詰まっている。

広々としたゲストルーム。天井から自然光を取り入れる設計

機能性だけではなく、快適性もこの施設の魅力。モンゴルのゲルのような寝室では、朝になると天井から光が差しこみ、自然のサイクルに合わせて目が覚めるようになっている。

建物の南側にある大きなガラス張りのサンルーム。開放的な空間内にはさまざまな植物が植えられている

21℃前後に保たれた快適な部屋や、グリーンに囲まれたサンルームも開放感がある。

風呂や洗面所の排水は、ろ過されたあと、サンルームの菜園に。いっさい水をムダにしない

遊び心のある建物に癒やされつつ、ふだんの暮らしとの差にあらためて思いをめぐらせてはいかがだろう。

DATA:美馬市美馬町栗林1 www.earthshipmima.com

アートに出合える古民家再生の宿「PAYSAGE MORIGUCHI」

かつての重厚な梁(はり)はそのままにモダンに改装。徳島の特産「藍」色の畳も

美馬市の有名な観光地で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「うだつの町並み」内にある、築140年の古民家をリノベーションしたラグジュアリーなプチホテル。藍染めののれんがかかった重厚な建物の中は、美しいインテリアが設えられた和モダンな空間が広がる。

江戸、明治時代より歴史を紡ぐ町並みにある、古民家・森口邸を改装。一枚絵のように美しい

客室は5室のみ。各部屋には芸術通のオーナーが厳選したさまざまな作家の作品や書籍などが置かれていて、アートに出合えるのも楽しい。

DATA:美馬市脇町大字脇町148-4 ☎0883-52-1578

江戸、明治時代の豪商家が立ち並ぶ「うだつの町並み」

江戸時代に藍の豪商らが建てた商家が軒を連ねる、美馬市・脇町の風情ある町並み。歩くだけでタイムスリップ気分を味わえる!

東西約430mの通り沿いに、白壁、瓦屋根の民家、商店や、さまざまな施設が

江戸時代中期から昭和の初期まで、藍の集散地として栄えた脇町。その一角に、当時の豪商屋敷が立ち並ぶ「うだつの町並み」がある。「うだつ」とは、火災の際の延焼を防ぐため、1階屋根の両端に設けられた、白壁に小さな瓦屋根がついた防火壁のこと。設置するにはかなりおカネがかかったため、当時の豪商たちがその大きさを競ったという。これが「うだつが上がらない(出世できていない、社会的に成功していない)」ということわざの語源になっているといわれる。

財力のシンボル「うだつ」を上げた重厚な屋敷が並び、当時の繁栄をいまに伝えている

見どころは、壁の白と瓦の鈍色(にびいろ=濃い灰色)のコントラストが美しい歴史的な建物群。出格子(でごうし)、虫籠窓(むしかごまど)、鬼瓦(おにがわら)なども家ごとにデザインが異なり、見ていて飽きない。現在は藍染め文化に触れられる体験施設や、映画のロケ地にもなった劇場、カフェや雑貨店などさまざまな施設もでき、のんびり町歩きするのにぴったりだ。

▼徳島県のユニークなおすすめ宿につづく

●情報は、FRaU S-TRIP 2021年12月号発売時点のものです。

Text:Misako Tateoka

Composition:林愛子、舩川輝樹

【こんな記事も読まれています】

食の宝庫でも!「淡路島」がワーケーションの地として注目される理由【後編】

元チャットモンチー・福岡晃子はなぜ、故郷の徳島にUターンしたのか

“白壁の町”岐阜・飛騨市でディープな「古川祭」と「朴葉寿司」の秘技に迫る【第3回】

Official SNS

芸能人のインタビューや、
サステナブルなトレンド、プレゼント告知など、
世界と社会をよくするきっかけになる
最新情報を発信中!