Do well by doing good. いいことをして世界と社会をよくしていこう

すみれ「間違った『メンヘラ』をなくしたい! 著名人こそ、メンタルの問題をオープンに語るべき」
すみれ「間違った『メンヘラ』をなくしたい! 著名人こそ、メンタルの問題をオープンに語るべき」
VOICE

すみれ「間違った『メンヘラ』をなくしたい! 著名人こそ、メンタルの問題をオープンに語るべき」

7歳でハワイに移住、米国の名門カーネギーメロン大学演劇科を経て、モデルやミュージカル俳優として活動を続けるすみれさん。コロナ禍で孤独を抱える人々になにかできることをと、メンタルヘルスをサポートするプロジェクトに参加しています。いつもハッピーそうな人でも、精神的にまいってしまうことはある。すみれ流「メンタルをヘルシーに保つ秘訣」を伺いました(中編)。

ーー前編はこちらーー

どんなセレブだって、きっと悩みはたくさんある

コロナ禍の真っ只中だった2020年12月、シンガーソングライターUKICOさんの発案で立ち上がった「All FOUR ONE PROJECT」。公私ともに交流のあったすみれさんとCrystal Kayさん、TIGARAHさんが加わり、メンタルヘルスをサポートするプロジェクトがスタートした。すみれさんが小学校時代に移住したハワイでは、メンタルヘルスに対する意識がとても高いそう。

「ふつうに『最近ちょっと心にダメージを受けてて、ツラいんだ』と友人や家族、会社の同僚なんかにもカミングアウトするんですよね。日本では、プライベートなこと、とりわけメンタルな問題は隠そうとする傾向があるじゃないですか。ツラくても、ひとりでガマンしてしまう人が多いですよね。だからもっと、メンタルヘルスについてオープンに話そうよ、ということを伝えたいんです。『あなたにとってメンタルヘルスとは?』なんていう話を、みんなでできる場もつくりたかったんです」

近ごろはメンタルヘルスという言葉よりも、「メンヘラ」というワードがよく耳に入るとすみれさん。

「メンタルをヘルシーに保つ、というのがメンタルヘルスですよね。でもメンヘラって、『あの人ってメンヘラじゃない?』みたいに誰かをジャッジするような意味合いでつかわれてしまっている。もっと言うと、悪口なんですよ。もともとポジティブな言葉なのに、思いきりネガティブになってしまっているのが、とても残念です。この言葉を、どうにかなくしていきたいと思っています」

エシカルな意識が高いハワイで育ったすみれさん。メンタルヘルスへの関心だけでなく、以前から環境への配慮も一般的だったとか。「通っていた小学校で、リサイクルについてかなり厳しく教えられましたよ」

メンタルヘルスの観点でも、他人のことではなく、自分自身にフォーカスすることが大事だそう。

「『あの子、最近不安定だよね』などと噂するんじゃなくて、『私最近、ちょっと調子が悪くって』と自分のことを伝えるほうがずっといいじゃないですか。精神的にもきっとラクになるでしょう。アメリカではカウンセリングが盛んですが、すごく精神的に落ち込んでしまった特殊な人だけが行くわけではないんですよ。ふつうの生活を送っている、ふつうの人が、よりハッピーに過ごすためにふつうに通っています」

日本でも、みんなが当たり前のようにカウンセリングに通える環境になると理想的だという。

「生活してる以上、何かしら悩んだりダメージを受けたりすることは絶対あると思うんですよね。落ち込まない人なんて、たぶんいないでしょう。そういうときに、カウンセラーに考えていることやツラいことを話せると、ずいぶんラクになるんです。もちろん、話したからといってすべてが解決するわけではないんですが、スッキリして気持ちが上向くんですよ」

ストレスを軽減して幸福度をアップするという、新しいコンセプトのフィットネスジム「Mys Fitness」のアンバサダーに就任したすみれさん。「カフェやおうちのような居心地のいい空間で、心とカラダのフィットネス体験ができます」。カラダを動かしたあとは、瞑想ポッドの中で自分と向き合う。「子育て、家事、仕事で毎日バタバタしているので、自分だけの静かな時間はとても貴重です」

タレントやモデル、アーティストなど、多くのフォロワーをもつ人々こそ、自分のメンタルヘルスについてオープンになってほしいと考えているそう。

「芸能界にも、体調不良で休養される方ってけっこういるじゃないですか。けれども、なんでお休みするのか、という理由はなかなか出てこない。そういう『隠す』というのは日本の文化だと思うんですが、後ろめたいことではないんですから、どんどんオープンにしたほうがいいんじゃないかなあと」

子どもを出産後、産後うつのような状況に陥ったとすみれさん。「夫がとてもハッピーな性格なので、かなり救われました」

「影響力の大きな方々が『メンタルが不調で』とか『病気になっちゃって』と発信することで、同じ悩みを抱えている人たちが『あの人も病気と闘って、毎日を乗り越えているんだ』と勇気づけられるはず。最近、アメリカの女優セレーナ・ゴメスが、ドキュメンタリー番組で性自認が女性でも男性でもないノンバイナリーであることをカミングアウトしたんです。すごく勇気が必要だったと思いますが、性自認に悩んでいる方々に、大きな力を与えた決断ですよね」

キラキラした世界にいるからこそ、リアルを発信していきたい

タレントやセレブたちが発信するSNSを見て、オシャレでゴージャスな世界にあこがれるフォロワーは多いだろう。だからこそ、その裏にあるリアルを発信することに意味があると感じている。

「もちろんキレイなところを見せていくことも大事なんですが、なかなか見せにくいリアルももっと発信していきたいと思っています。まだ、なかなかそこまで暴露はできていないんですが(笑)。日本はタレントの恋愛は禁止、なんていう話もあるように、隠さなければいけない事情もあると思います。リアルを発信するのはなかなか難しいですが、かといって隠すのも大変! そういう状況も、今後よくなっていけばいいですよね」

すみれ■1990年、東京生まれ。7歳でハワイに移住、高校時代までを過ごす。16歳からモデルとしての活動をはじめ、アメリカのカーネギーメロン大学演劇科に進学。大学2年終了時に休学して女優・歌手としてデビュー。日本で女優、歌手、タレントとして活躍しながら、ハリウッド作品に出演するなど幅広く活動する。2022年4月に第一子を出産。

ーー前編はこちらーー

【こんな記事も読まれています】

東京から移住した20代の2人は、なぜ広島の小さな島にとけ込めたのか【後編】

宇垣美里がオススメする「ジェンダー問題に立ち向かう本」

未来を変えるために泊まりたい、SDGsコンシャスな東日本の宿4選

愛鳥週間──カワイイ鳥たちとお手軽に会える水辺はここだ!

規格外野菜を救う「食べチョク」、試してみた!

Official SNS

芸能人のインタビューや、
サステナブルなトレンド、プレゼント告知など、
世界と社会をよくするきっかけになる
最新情報を発信中!