世界と社会をよくすることを目指して実施するプロジェクトを、みなさんの投票によって決定していく「Do well by doing good.投票」。シーズン3で選ばれたガーナの女性たちをサポートするプロジェクトが実施され、さまざまな成果があがってきました。みなさんの投票から生まれたプロジェクトは、現地の女性たちにどんなハッピーをもたらしたのでしょう？

カカオの持続可能な生産と、性別関係なく活躍できる社会を目指して

imperfectが2019年のオープン時からおこなっている「Do well by doing good.プロジェクト」は、現在シーズン５の投票を実施中。「imperfect表参道」の店内などで、①環境、②教育、③平等の3つのテーマで投票を受けつけています。

2021年に投票がおこなわれたシーズン3でもっとも多くの支持を集めたのが、28,541票のうち14,789票が投じられた③平等「女性たちが平等に活躍できる社会を」。具体的には、チョコレートの原料であるカカオの一大生産国、ガーナの女性を応援するプロジェクトでした。

ガーナのカカオ農園の多くでは、女性が農園主である男性のサポート役となる場合が多く、経済的に自立する機会は限られているのが現状です。そこでimperfectでは、カカオ農園の女性たちがいきいきと活躍できる機会を創出するためのプロジェクトに取り組みました。

カカオ農園で働く女性。キャッサバの加工機械がない農園や町では、近隣の町まで重い荷物を運んで行き来する必要があり、女性とってはかなりの重労働だった

ガーナでは多くのカカオ農園で、収入を補完するためにキャッサバ芋の栽培と販売をおこなっています。タピオカの原料として知られるキャッサバ芋は、ガーナの主食のひとつ。加工して販売することでより高く売れるため、農家さんたちと話し合いを重ねた結果、農園に加工機械を導入することにしました。

今回のプロジェクトの狙いは、女性のビジネス関与を高めて活躍の機会を創出することです。そこで、女性の能力を十分に引き出すためのミーティングも実施。女性がより主体的にキャッサバの販売に携われるよう、サポートをおこないました。

キャッサバ芋は、アチェケ(もち米のような粒状の状態) やガリ(粗挽きの粉)に加工して販売することで、より高価格での取り引きが可能になる

このプロジェクトをおこなったことで、「これまでは男性の後ろに座っていた女性たちが、男性の横に座るようになった」「女性たちの自立を促すきっかけになっている」といった声が寄せられています。

参加した女性たちからも、「キャッサバで得た収入を、カカオ農家の拡大のためにつかいたい」「子どもたちの教育につかって、将来の幸せにつなげたい」というリアクションが。彼女たちの胸に、サステナブルな未来につながる想いが芽生えているようです。

プロジェクトレポートの動画はコチラから

サステナビリティ社会の実現に向けて

Do well by doing good. プロジェクトシーズン１ (投票期間：2019年7月～2020年3月)では、「環境」をテーマにした「2万本の苗で森と生き物の命をまもろう！」が皆さまの投票によって選ばれ、2020年7月25日にコートジボワール共和国にて、カカオの品質向上と収穫の増加につながるシェードツリー（日陰樹）の苗木の植樹が行われました。これは、森の再生や生物多様性への取り組みにもつながるプロジェクトです。

プロジェクトのようすの動画はコチラ

シーズン2のプロジェクト「女性たちの農の学びを支えて平等な社会を！」(投票期間：2020年4月～2021年3月)では、女性が主体で経営するコーヒー農園をサポートするブラジルの団体「カフェ・デラス」と共同で実施。6人の女子学生に農園の経営に必要な知識や技術を学ぶ機会を提供しました。将来、この6人がコーヒーの分野で活躍し、プロジェクトで得た知識や技術を周囲の人々に広げていってくれることが期待されています。

プロジェクトのようすの動画はコチラ

そしてシーズン3でおこなわれた、農園の方々やそのご家族の声を聞き、投票してくださった皆さまの想いを乗せたガーナでのプロジェクト。農園が抱える課題の解決を、わたしたちがわずかながら後押しできたのかな、とうれしく感じています。

これからも農家の方々の生活や労働環境の改善、さらには自然環境の保全に、たとえ不完全でも取り組んでいきたいーー。

imperfectの挑戦は、まだまだはじまったばかりです。