創業者原点の地でサステナビリティを進化させるイヴ・サンローラン
最高峰のラグジュアリーを追求する世界屈指のビューティメゾンが、生物多様性や環境保護のためにサステナブルなマニフェストを掲げはじめています。「イヴ・サンローラン」のコミットメントから、後世へと受け継がれるべき美しき矜持を紐解きます。
イヴ・サンローランの
気高きたくらみに迫る
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YSLボーテのサステナブルなコミットメントが集約された地が、モロッコのアトラス山脈の麓にある。ムッシュ イヴ・サンローランの終の棲家が残るマラケシュにほど近いウリカ渓谷に、2019年に完成した「ウリカ コミュニティ ガーデン」だ。
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植物学者でランドスケープデザイナーの2人とともに開拓した広大な敷地には、製品に使用する植物栽培と収穫のほか、研究やヘリテージ継承のために、200種を超える植物が育てられている。
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この地特有のサボテンから抽出された美容成分を配合し、メゾンのアイコニックアイテムとして人気を博しているのが、「ピュア ショット ナイトセラム」だろう。
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現在は、現地の女性の自立支援の拡大に、サフランやジャスミン、ヴァーベナをはじめとするボタニカル成分のオーガニック認証プロセスへの参加。
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2025年までに、スキンケアとメイクアップと一部のフレグランス製品に、このガーデンから調達した成分を一種以上配合することもコミットした。
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また、世界的非政府組織の「Re:wild」とともに、2030年までに、パリの面積の約10倍に相当する10万ヘクタールの自然保護と再生に取り組む「REWILD OUR EARTH」と題したグローバルプログラムもスタート。
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ムッシュ縁の地で育まれたプロジェクトは、着実に進化を遂げ、メゾンの矜持となりつつあるようだ。
●情報は、FRaU2022年8月号発売時点のものです。
Photo:Kenichiro Fujimoto(products/A.K.A.) Text&Edit:Sawako Abe
Composition:林愛子