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こめ油や化粧品、飼料、インクにも変身! 日本の貴重な資源「米ぬか」【PR】
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こめ油や化粧品、飼料、インクにも変身! 日本の貴重な資源「米ぬか」【PR】

「食糧の安定供給が図れる事業で社会に貢献したい」という想いを実現するため、1947年に創業された築野(つの)食品工業(以下築野食品)。こめ油のリーディングカンパニーとして知られていますが、こめ油は米そのものではなく「米ぬか」からつくられているのです。同社は以前から、米ぬかの豊富な栄養成分に着目。機能性こめ油などさまざまな商品を開発している副社長の築野卓夫さんと開発担当の小石翔太さんに、米ぬかの可能性について話を伺いました。

日本の植物油脂自給率はたった2%! そのほぼすべてが「こめ油」

「米ぬかの『糠』という字は、こめへんに健康の康と書きます。昔の人はきっと、米ぬかの豊富な栄養成分に気づいていたのでしょう」と語るのは、築野食品の築野副社長だ。

「米ぬかに含まれる油分は20%で、食用になるこめ油はそのうちの約75%しかとれません。けれども残り25%の食べられない油は、工業用油としてプラスチックやペンキなどの原料になっています。さらに油を除いた米ぬかは『脱脂ぬか』として家畜などの飼料や農作物の肥料として活用中。玄米を精米する際に出る米ぬかに捨てられるところはまったくなく、さまざまな形で循環しているのです」(築野さん)

築野副社長は、食品工学を専攻していた大学院生のときに現社長である築野富美さんと結婚。卒業と同時に築野食品に入社した。以来、米ぬかの可能性を追究し続けている

「米ぬかはバランスよくいろんな成分入っているので、残った成分から何ができるか考えるのはとてもおもしろい。食品だったらこう、化粧品や医療品だったらこんなものなどと書き出して、いろいろな可能性を探りました」(築野さん)

築野副社長の想いやアイデアを具現化しているひとりが、研究開発本部の小石課長だ。

「油分以外にも栄養分がたくさん含まれているので、食べられる油を精製する際にも『余分なものを取り除く』のではなく、『いろいろな成分に分ける』と考えています。こうして油から分けられた栄養成分は食品添加物や医薬品、化粧品などに有効活用。私は主にこめ油を開発しているのですが、油をつくる段階でどの成分をどこまで残すかなどを自由自在に調整できるのが楽しいところ。米ぬかは無限の可能性を秘めているので、これまでなかった、機能成分がリッチなこめ油をつくっていきたいですね」(小石さん)

「こめ油の精製には、栄養分を足すのではなく『残す』ことが大切。30年以上前に、高い抗酸化作用を誇る成分γーオリザノールを多く残したこめ油を開発したんですが、ぜんぜん売れませんでした(笑)。機能性油なんていう言葉は、まだ一般的ではなかったころの話です」(築野さん)

こめ油のラインナップ。左からお米の天然ポリフェノールを多く含む「こめ油(天然ポリフェノール3倍)」、クセがなくつかいやすいスタンダードタイプの「こめ油」、γーオリザノール・植物ステロールなどを多く残した「逸品こめ油」、江戸時代から続く圧搾製法でつくられた「圧搾一番搾り 国産こめ油」

「栄養分を『残す』といっても、精製を甘くすればいいという単純なものではありません。それでは不要なものまで残ってしまう。不要物質などを取り除きながら必要なものだけを狙って残すことは、簡単ではありません。なかでも一番苦労した商品は、『圧搾一番搾り 国産こめ油」。通常、米ぬかから油を搾る際には有機溶剤をつかうのですが、この商品では圧搾のみにこだわりました。実際やってみると、まあ、搾るのが大変(笑)。そもそも圧搾では搾りにくいから、溶剤をつかっているわけですからね」(小石さん)

「溶剤は精製の工程でなくなっていくので安全ですが、あえてつかわない商品を出したかった。物理的に押し出して搾るという、時代に逆行したことをやっています。設備投資や労力を考えると採算はとれませんが、こうした商品をつくることが当社らしさだと思っています」(築野さん)

「通常、6俵分の玄米から2リットルのこめ油がとれますが、圧搾ではその半分の1リットルしかとれない。けれどもその分、味わいも愛着も格別です。今後はこの圧搾油に、さらにいい成分が残せるように進化させていきたいですね」(小石さん)

「何度も壁にぶつかって悩むこともありますが、私たち現場は『きっとできる』と信じて前に進むのみです」(小石さん)

こめ油は昔から「おいしい」といわれてきたが、これまでは根拠となるデータがなかったという。

「データがないならとろうということで、いろいろな油の臭いを分析しました。すると、こめ油は、嫌な臭いの発生量が通常の油の5分の1ほどと、かなり少ないことがわかった。フライや天ぷらなどの揚げものをすると、つくった人はそれだけで胃もたれがして、あまり量が食べられないなんてことがあるでしょう。あれは独特の油臭さが原因。この臭いの成分は水に溶けるので、食べたときに唾液と混ざって鼻に抜けるんです。これが風味となって『脂っこい』『しつこい』と感じるもとになります。でも、こめ油なら油臭くないから、なかなかそうはならない。こめ油は『臭わない、ヘタらない、クセがない』といわれますが、ちゃんとエビデンスがあったんですよ」(築野さん)

こめ油特有の成分γーオリザノールは、熱を加えるとバニラの香りの成分「バニリン」に変化することもわかったという。こめ油で調理するとほのかな甘みを感じるのは、この作用によるものだ。

「串カツ屋さんが揚げ油をこめ油に変えたら、お客さんが食べる本数が一人あたり8本から10本に増えたという報告もあります。ただし最近はお米の消費量が減っているため、年々米ぬかも減っている。治水という意味でも、田んぼは絶対に残さなくてはいけません。そういったお米を守るための啓蒙活動も、私たちの役目のひとつだと思っています」(築野さん)

社内で研究&開発! 米ぬか由来の化粧品

築野食品では、米ぬかの美容成分を配合したスキンケアシリーズも展開中。社員たちに好評で、ギフトとして人にあげるととても喜ばれるという。

「かなりの設備投資をおこない、米ぬか由来の成分が細胞にどんな影響を与えるかを調べています。恒温恒湿の部屋をつくって、協力を申し出てくれた社員たちの肌を測定。こうした研究は外部に頼む企業が多いようですが、当社は『自分たちでやるのが当たり前』と考えているんです。まずは自社で試してみて、効果があるかどうか見てみないと」(築野さん)

自社内に設けられた専用のラボでは、30名ほどの社員がボランティアで研究に協力している

洗顔石鹸、クレンジング、フェイスクリーム、オールインワンゲル、美容オイルなどをラインナップ。多くの社員が愛用中だ

同社では食品や化粧品のほかにも、医薬品、飼料や肥料、接着剤、インクの原料なども、米ぬかからつくっているという。

「大豆インクなどは食用油を原料にしていますが、われわれのライスインクはこめ油の精製過程で出る食べられない工業用油をつかっている。さらに、調理後の廃油からもインクがつくれるんです。これって、スゴイことだと思いませんか? ライスインクは、大手コンビニのおにぎりやお米のパッケージにも採用されているんです。私たちは今後も米ぬかの可能性が広がるよう、さらなる挑戦を続けていきます」(築野さん)

photo:横江淳、text:萩原はるな

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