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チョコレートにつかわない部分からコスメやプラスチックが! カカオの実には無限の可能性がある!!【PR】
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チョコレートにつかわない部分からコスメやプラスチックが! カカオの実には無限の可能性がある!!【PR】

カカオにかかわるすべての人を笑顔にするため、さまざまな活動を続けてきた明治。2022年から「ひらけ、カカオ。」をテーマに、カカオを通じたサステナブルな取り組みを推進しています。2024年1月には、高い保湿効果が期待できる新成分「カカオセラミド」の素材化を世界に先駆けて成功! そこで、カカオセラミドの可能性について、帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎教授にお話を伺いました。さらにカカオハスクのバイオプラスチック活用に関して、株式会社ヘミセルロースの茄子川仁社長に語ってもらいました。

世界で初めてカカオから「ヒト型遊離セラミド」を抽出

チョコレートの原料である「カカオ」がフルーツであることは、近年少しずつ知られるようになってきた。けれども、「チョコレートに加工されているのは、カカオの果実の種(豆)」であることは、あまり知られていないようだ。カカオの実には、まだ知られていない価値があるのではないか。そう考えた明治では、帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎教授に、成分研究を依頼。すると、世界で初めてヒト型遊離セラミドを発見したという。

「セラミドは、肌の表皮の角質層に含まれる保湿因子のひとつ。スキンケア成分として、多くの化粧品に配合されています。カカオ豆を包む種皮・カカオハスクの成分を分析してみたところ、植物にはあまり含まれていない『ヒト型遊離セラミド』が大量に入っていました。これまで私たちが分析したなかで最も多く、例えば、イネの葉の約100倍くらいの量。これにはとても驚きました」(古賀教授、以下同)

新成分カカオセラミドは、食べたり肌に塗ったりすることで、肌の保湿成分セラミドを補給できるという

「セラミドは脂質の一種で、なかでもヒト型遊離セラミドはとても優れた保湿成分として知られています。カカオセラミドは脂肪酸と長鎖塩基からなる遊離型セラミドが主成分であり、いままで有効活用されていなかったカカオハスクに大量に含まれているので、コストを抑えられる可能性が高いのです」

さらにカカオセラミドの脂肪酸の炭素鎖の長さが、ヒト型遊離セラミドとほぼ同じであることもポイントのようだ。

「ヒト型遊離セラミドは、脂肪酸の長さが『c24』や『c26』と長いのが特徴。カカオセラミドは脂肪酸の長さ『c24』が主成分なので、化粧品要素にはうってつけの組成ではないかと推測しています。今後の課題は、カカオハスクに含有されるカカオセラミドを、いかに安定的に抽出できるかということ。今後は、セラミドの含有量をより高められる条件を追求していきたいですね」

帝京大学の古賀仁一郎教授。約10年間、おもにイネのグルコシルセラミドについて研究をおこなっている

古賀教授はかつて、明治と共同でカカオプロテインの研究を手がけた経験がある。

「その共同研究では、カカオプロテインは難消化性なので、腸で消化されず、腸内の有用な細菌を増やすことによって、便通改善効果などの健康効果をもたらすことが明らかになりました。カカオ豆の可能性に驚かされたのは、今回のカカオセラミドで2回目。チョコレートはもともと薬効があり、南米大陸の王侯貴族に薬代わりに飲まれていたそうです。科学技術の発達に伴い、昔から知られていたカカオ豆に秘められた薬効が次々と明らかにされていくのは、本当に興味深いと思います」

セラミド抽出後のカカオハスクを、バイオプラスチックに

明治では、2022年から「ひらけ、カカオ。」をテーマに、カカオを通じたサステナブルな取り組みを推進してきた。そのうちのひとつが、「カカオの実の未活用部分をつかいきる」という試み。カカオセラミドを抽出したのちのカカオ豆を包む種皮・カカオハスクをアップサイクルするというプロジェクトだ。

「多くの食品メーカーから、食品残渣(ざんさ)をアップサイクルしたいというお話をいただきましたが、ほとんどの企業は『できたらいいな、できなかったらしょうがない』というスタンスでした。けれども明治さんからは、『自分たちのためでなく、カカオ産地のためなんだ』という熱い気持ちで、本気でやろうとしていることを感じました」

そう語るのは、カカオハスクを活用し、「カカオ樹脂プラスチック」をつくる研究をしてきたヘミセルロース社の茄子川社長だ。

「日本のチョコレート工場では、年間数千トンのカカオハスクが発生しています。この量では、肥料や飼料にしてもつかいきれません。ただ、こうしたカカオハスクは、衛生管理された工場から乾燥された状態で排出されるため、バイオプラスチック原料としては最高の状態なのです。また明治さんには、チョコレート包装容器など、カカオハスクプラスチックの出口となる多様な商品群があります。ですから、明治さんを通じてカカオハスクを再生利用することは、CO2排出量削減などの環境性、低コストでアップサイクルできるという経済性を兼ね備えた理想形といえるでしょう」(茄子川さん)

カカオの実には、さまざまな可能性があることがわかってきた。「カカオの実は赤道付近の日差しの強い地域で育つため、非常に多くの成分が含まれている。プラスチック素材を安定的、持続的に生産するためには、その複雑な構成を解析し、対応する必要があります」(茄子川さん)

茄子川さん率いるヘミセルロース社は、植物を原料としたバイオプラスチック素材を開発。米や芋などの穀物類、トウモロコシ芯、白菜、レタスなどの野菜類、ブドウ、バナナなどの果物類、コーヒー粕、ビール大麦粕、お茶粕などの飲料系の粕と、数百種類の植物や樹木をつかって研究開発を進めている

プラスチック素材としてのカカオハスクの強みは、数ミリ程度の厚さの製品から0.1mm単位のシート状、繊維まで、幅広い製品に対応できることだという。

「チョコレートの包装容器だけでなく、飲料用ストロー、繊維製品、Tシャツ、マスクなど、多彩な製品展開が可能です。ですので、食品メーカー、飲料メーカーへの展開も検討しています。カカオ生産地で発生するカカオハスクやカカオの実のカラからもバイオプラスチックがつくれますので、世界のカカオネットワークをつなげて製造、販売できる地球規模の展開を目指しています」(茄子川さん)

奥深いチョコレートの世界。まだまだ、いろいろな可能性を秘めているようだ。

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