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「植物性ミルク」で楽しむカフェオレは、ひと味違う!
「植物性ミルク」で楽しむカフェオレは、ひと味違う!
COLUMN

「植物性ミルク」で楽しむカフェオレは、ひと味違う!

豆乳に代表される、ナッツや豆、穀物由来の「植物性ミルク」。最近はスーパーやコンビニでも、本当によく見かけるようになりました。ヘルシーで、原料によってそれぞれの個性を持つ植物性ミルクは、相性のよいコーヒーと合わせると、それはそれは、得もいわれぬおいしさになるんだとか。そこで! 植物性ミルクでおいしいカフェオレをつくるコツを、「ジャパンブリューワーズカップ2014/2015」準優勝者でUCCコーヒーアカデミー講師の村田果穂さんに教わってきました。

植物性ミルクはサステナブル!

植物性ミルクは、穀物や豆、ナッツ類など、植物を原料とするミルクの総称。植物性ミルクの代表格・豆乳は、すでに飲料や加工食品の原料として私たちの生活に深く入り込んでいる。ここ数年では、アーモンドミルク、オーツミルク、ライスミルクなどが一気にポピュラーとなり、「第3のミルク」と呼ばれるジャンルを形成するまでに成長。近年は、ヘンプミルクやポテトミルクも登場している。

そもそも植物性ミルクは、アレルギーやヴィーガンであるなどの理由で、乳製品の摂取が難しい人向けの「代替乳」として普及してきた。やがて、ビタミン豊富で高たんぱく質、低脂質、低カロリーだと知られるようになり、人気が高まった。生産過程での温室効果ガスの発生量、土地利用面積、使用水量、いずれも動物乳製品に比べて少なくてすみ、環境負荷が低いともいわれている。つまり、植物性ミルクは時代に合った、サステナブルな食品なのだ。

今回、カフェオレづくりにつかった6種類の植物性ミルク

プロが伝授! 植物性ミルクで最高のカフェオレを!

魅力あふれる植物性ミルクだが、それぞれ独特の味や香りがあるため、モノによっては苦手という人も多いだろう。そんなあなたに、ぜひ試してほしいのが「植物性ミルクをカフェオレにして味わう」こと。植物性ミルクによって合わせるコーヒー豆やつくり方を変えれば、その個性が弱点どころか、大いなる魅力に変わるからだ。それではさっそく、6種類の植物性ミルクをつかってのカフェオレづくりにトライしてみよう。

「一般的にカフェオレとは、1:1の割合でドリップコーヒーに温めたミルクを注ぐものです。今回は、せっかく植物性ミルクをつかうわけですから、その風味も十分に味わうため、濃いめのドリップコーヒー40mlに温めた植物性ミルク160mlという、1:4の割合でつくってみましょう。ベースとなるコーヒーは代表的な4種類を選んでみました。いろいろ試して、好みの組み合わせを見つけていただきたいです」(村田さん、以下同)

使用するコーヒーは下の図の4種類。はてさて、どの植物性ミルクがどんなコーヒーに合うのか……。

①豆乳(ソイミルク)
オススメのコーヒー:コロンビア深煎り
ミルクの特徴:素朴でまろやか、大豆の旨みを感じる。
栄養素:高たんぱく質でありながら、脂質が少なく低カロリー。女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンをはじめ、鉄分やマグネシウムなどが豊富。
カフェオレにすると:コクのあるコロンビア深煎りはしっかりとした味わいがあり、素朴な風味のソイミルクと調和していた。大豆の香ばしい香りは残しつつ、独特の臭みが消されて味に奥行きが出る印象。

②アーモンドミルク
オススメのコーヒー:ブラジル中煎り
ミルクの特徴:アーモンド風味が強く、クリーミー。
栄養素:血行の促進や老化を抑制するビタミンEをはじめ、食物繊維、オレイン酸が多く含まれている。コレステロールゼロで低カロリーなのでダイエットにも向いている。
カフェオレにすると:コーヒーとアーモンドが互いに似た味わいをもつことで相乗効果が生まれ、濃厚な仕上がりに。クセのない、まろやかでとろけるような口当たりのよさが印象的だった。

③オーツミルク
オススメのコーヒー:コロンビア中煎り
ミルクの特徴:自然な甘みとオーツ麦独特の香ばしさがあるやさしい味わい。
栄養素:食物繊維やカルシウム、ビタミンB群などを多く含む。
カフェオレにすると:やわらかな酸味とコクが特徴のコロンビア中煎りと、ミルクのほのかな甘さがマッチし、あっさりして飲みやすいのに、心地よい後味が長く続いた。

④ライスミルク
オススメのコーヒー:エチオピア
ミルクの特徴:甘酒に似た、米由来の甘みがあり、後味はさっぱり。
栄養素:玄米からつくられるライスミルクは、ビタミンB1やカリウムが豊富。血糖値の上昇を緩やかにする低GI食品で、体に脂肪をつきにくくする働きがあるという。
カフェオレにすると:エチオピアがもつフルーティーな香りにライスミルクのほのかな甘みが補完されバランスがよい。甘酒っぽさはあまり感じられなくなり、サラリとした軽い飲み口で、子どもにも好まれそう。

⑤ヘンプミルク
オススメのコーヒー:ブラジル中煎り
ミルクの特徴:マイルドでコクのある野性的な香り。
栄養素:体内で生成できない必須アミノ酸9種類、ビタミン、ミネラルを含む。オメガ3、オメガ6脂肪酸も豊富で、植物性ミルクのなかでもとくに栄養価が高いといわれる。
カフェオレにすると:ナッツ感のある香ばしいブラジル中煎りと、まろやかなミルクがマッチし、深いコクを感じる。ハチミツをたっぷり入れるのもオススメだそうだ。

⑥ピスタチオミルク
オススメのコーヒー:エチオピア
ミルクの特徴:アーモンドミルクに似た風味をもつ。
栄養素:髪や肌を健やかに保つビタミンB6が、ナッツ類のなかでもとくに多い。抗酸化作用によって活性酸素を除去するβ-カロテンやルテインも含む。
カフェオレにすると:華やかな風味のエチオピアとは相性がよく、ピスタチオの香ばしい香りがマッチしてより芳醇な味わいに。

「ミルクは熱すぎると甘みを感じにくくなってしまうので、65℃くらいの温度が目安」と村田さん

さて、以上が植物性ミルクをつかったカフェラテづくりのリポートだが……参考になっただろうか。この冬は、これまでとひと味違うカフェラテを楽しんでみては。

取材・文 伊藤睦月

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