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すみれ「どんな体型だって個性! 私も産後体型を愛せるようになりました!!」【後編】
すみれ「どんな体型だって個性! 私も産後体型を愛せるようになりました!!」【後編】
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すみれ「どんな体型だって個性! 私も産後体型を愛せるようになりました!!」【後編】

7歳でハワイに移住、アメリカの名門カーネギーメロン大学演劇科を経て、モデルやミュージカル俳優として活動を続けるすみれさん。コロナ禍の真っ只中だった2020年12月に、シンガーソングライターUKICOさんが「All FOUR ONE PROJECT」を立ち上げました。公私ともに交流のあったすみれさんとCrystal Kayさん、TIGARAHさんが加わり、メンタルヘルスをサポートするプロジェクトがスタート。ハッピーそうに見える人でも、精神的に参ってしまうこともある。すみれ流「メンタルをヘルシーに保つ秘訣」を伺いました。【後編】

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「自分の体型を受け容れて愛する」ことができれば

コロナ禍などで孤独を抱える人々のメンタルヘルスをサポートするプロジェクトに参加しているすみれさん。「SNS上では、さまざまな有名人やインスタグラマーが素敵な生活ぶりをアップしているけれど、その裏ではきっといろいろあるはず」と語る。

「日本の芸能界では、アイドルの方々の恋愛が禁止されるなど、恋も公にできない雰囲気がありますよね。アメリカはもっとずっとオープンで、『彼女はあの人とつき合っていたんだけど、もう誰々に乗り換えた』なんて話がしょっちゅう聞こえてくるんです。ちょっとオープンすぎるくらいなんですけど(笑)、なんか楽しそうなんですよね。隠さなきゃいけないのって、精神的にかなりプレッシャーになるもの。日本の方々も、もっとオープンにできたらなあと思います」(すみれさん、以下同)

2023年、夏の終わりのクルージング

「恋愛だけでなく、メンタルヘルスについても、もっとオープンになってほしい」とすみれさん。身体が不調になったら病院に行くように、精神的に参ったらカウンセリングに気軽に通える社会になるべきだと。

「私も、英語でカウンセリングが受けられるところをいくつか見つけて通っています。一回行けば、精神的な不調が治るというものではないのですが、落ち込んだり悩んだりする自分と向き合って、どうやって先に進んでいくかを相談できるのは貴重な時間。思っていることや言いたいことを吐き出すだけでも、スッキリしてラクになれるんですよね」

もうひとつ、すみれさんが「こうなればいいのに」と思っていることがある。

「ボディポジティビティです。メンタルヘルスにもつながっていると思うんですが、日本では『痩せてることがベスト』という感覚がすごく強いですよね。みんな、口を開けば『ダイエット、ダイエット』って言っている気がして……。痩せている人ももちろん素敵なんですが、もっと多様なビューティがあってもいいと思うんです。『人それぞれいろんなボディの形があって、それがいいんだ』という価値観が、もっと広がればいいと思っています」

アンバサダーを務める「ミースフィットネス」でのトレーニング風景。こちらでは、マインドフルネスや自然をテーマにメンタルもケアするフィットネスが体感できる

「アメリカやヨーロッパの人たちは、自分の体型がどんなでも自信を持っているし、日常的にばんばん見せていますよね。『プラスサイズモデル』という言葉もありますが、わざわざそんなワードをつかわなくても、モデルにもいろんなサイズの人がいて、服にもさまざまな大きさがあっていいんですよ。太っている人も痩せている人もいて当たり前。どっちがいい悪いではなく、それが個性なんですから」

「自分のボディにもっとポジティブになろう」と発言すると、「痩せている人だから言えること」などと反論されることがあるとすみれさん。

「もちろん、仕事柄ボディキープは気にしていますが、体重のアップダウンは激しいほうです。いまはまったく、昔のように絞ることはできなくて……かつてより10㎏ほどオーバーしています。妊娠出産を経た後、前の体型には戻せなかった! 一時期はすごく悩んでいたんですが、いまはムリのない範囲で運動をしたり、ちょっと食事に気をつかったりするくらいにとどめています」

産後、10㎏ほどウェイトが増えたそう。「病院ではとくに注意されることもなく、子どももお腹の中でスクスク育ってからの出産。4000gを超えていたので、出産はかなり大変でした」

最近は、若いころのように「痩せなきゃ!」と焦ることはなくなったそう。

「『昔とは体型は変わりました。でも、私は私のことを愛しています』というふうに、いまの自分を受け容れて愛してあげる。そんな私の姿を見て、少しでも勇気づけられる人がいるといいな、と思っています。正直、私も日本にいるときは『痩せている イズ ベスト』という気持ちになってしまうこともあります。日本って、極端に太ってる方ってあまりいらっしゃらないですよね? それだけみなさん努力しているんだと思うし、素晴らしいとは思うんですが、同時に、『そんなに頑張らなくてもいいんじゃないかな』という思いも……」

コンプレックスは誰にでもある。ただ、日本の「痩せ信仰」のようなものは、とくに根強いと彼女は感じている。

「韓国やベトナムなど、アジアの他国もそういう意識がありますよね。アジア圏では、モデルさんやタレントさん、みんな痩せている気がします。日本のお笑い芸人のように、『太っていることが笑いを生む』というような文化もマイナスに働いてるんじゃないかな。私も発信する側の立場とて、もちろんキレイなところを見せていくことも大事なんですが、なかなか見せにくい『リアル』ももっと発信していきたいと思っています。まだ、なかなかそこまで暴露はできていないんですけどね(笑)」

自分にできる簡単なことから、まずは第一歩を

ハワイをはじめ、アメリカと日本を行き来する生活を送っているすみれさん。サステナブルな意識が高い欧米に比べて、日本の現状はどう感じているのでしょう。

「日本もここ数年、感覚が変わってきましたよね。こういうSDGsをテーマにしたサイトがあること自体、そしてそこに来てくださる方々がいることも、意識の高まりなんじゃないかな、と思います。ホント、good job! このまま続けて、みんなでアクションを起こしていけるといいですよね」

SDGsに対する知識はあるものの、何からスタートしたらいいのかわからないという人も、きっといるはず。

「エコバッグをもつとか、ごみの分別をしっかりやるとか、そんな簡単なことからはじめてみるといいと思いますよ。ちょっと意識を変えることで、きっと考え方や行動にも変化が出てくるはず。難しく考える必要はなくて、とりあえず一歩踏み出すことが大事。ポジティブにオープンに、一緒に取り組んでいきましょう!」

すみれ■1990年、東京生まれ。7歳でハワイに移住、高校時代までを過ごす。16歳からモデルとしての活動をはじめ、アメリカのカーネギーメロン大学演劇科に進学。大学2年終了時に休学して女優・歌手としてデビュー。日本で女優、歌手、タレントとして活躍しながら、ハリウッド作品に出演するなど幅広く活動する。2022年4月に第一子を出産。

text:萩原はるな

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