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ロンハーマンのディレクターが語る「3つのサステナビリティ」
ロンハーマンのディレクターが語る「3つのサステナビリティ」
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ロンハーマンのディレクターが語る「3つのサステナビリティ」

ひと口に「サステナビリティへのシフト」といっても、取り組む方法や姿勢にはさまざまな形があります。未来を見据えたデザイナーの思いから、会社を巻き込んでのポジティブな改革まで、これからの服について、ロンハーマンの根岸由香里さんに話を伺いました。

自分たちだけが変わるのでなく
みんなで前を向いて進むこと

業界に先駆けてサステナビリティに取り組み、セールの廃止、ソーラーシェアリングの発電所の新設など数々の改革を行ってきたロンハーマン。2021年5月にサステナビリティの公約を発表して約1年、2022年6月の展示会でその歩みと成果を発表した。

「前シーズンからセールをなくすと同時に、買いつける量とつくる量も25%ほど絞っていますが、自分たちの時間軸できちんと売っていくことでプロパー消化率80%という公約を達成、利益はこれまで以上に出ています。CO2排出量は1年で1940トンから1580トンにまで削減。自分たちが変わることで、社会に対してよいインパクトを与えられたらというポジティブな思いでやっています」

古着のデッドストックのサーマルにメッセージプリントを施し、新たなアイテムとして着る楽しさを提案。オーガニックコットンのハイウエストデニムは金属部に再生可能なアルミを採用した。Tシャツ、デニム(RHヴィンテージ/ロンハーマン)

生き生きと楽しそうに話す根岸さん。ファッションにおいては3つの取り組みを行うという。

「まずは私たちでできること。2025年までにオリジナルアイテムの主要素材をサステナブルなものに置き換える。たとえば、定番のデニムをオーガニックコットンに、リベットなどの付属(金属部分)を真鍮からアルミに置き換えました。一番の理想は長くはいてもらうこと。はけなくなってもリサイクルしやすい素材に。2つ目はオーガニック・バイ・ジョン・パトリックやCFCLなど同じ志を持つブランドとの協業。3つ目は長いおつき合いのブランドとの新たな取り組みで、アカネウツノミヤ、オーラリーなどと残反を使ったコレクションを展開。大切なのは自分たちだけが変わるのではなく、一緒に同じ方向を向いていけるようになること。もちろんファッションなので根本はワクワクやドキドキであるべき。その背景にビジョンがあることを自然な形で伝えたい」

PROFILE

根岸由香里 ねぎし・ゆかり
1977年栃木県生まれ。文化服装学院卒業。セレクトショップの企画、バイイングを経て、2008年、ロンハーマン日本1号店立ち上げ時にサザビーリーグへ。16年よりロンハーマン事業部事業部長兼ウィメンズディレクター。

●情報は、FRaU2022年8月号発売時点のものです。
Photo:Yoshio Kato Text & Edit:Naoko Sasaki
Composition:林愛子

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