私たちのふだんの行動軸をベースに、未来を変えるアクションを集めました。毎日の暮らしのなかでできることから新たな世界での体験まで、できそうなこと、やりたいことから探してみましょう。今回は、３つのアクション例をご紹介します。

生産者から
直接､野菜を買う

いま口にしているものはどこから来たものか、誰がつくっているのか。それを知っているか知らないかでは食に対する向き合い方も変わってくる。毎日直売所で買うことはできなくても、月に数回は思いに賛同できる生産者から直接野菜を買ってみよう。旬のもの、採れたてを味わえる喜びもある。定期契約やオンラインで直接購入できるものも多い。

リファインメタルの
ジュエリーを身につける

「リファインメタル」とは、廃棄物から回収され精錬を経て再利用される貴金属のこと。廃棄されたスマートフォンなどに含まれる有用な金属資源は「都市鉱山」と呼ばれ、実は、日本は世界有数の資源を誇る。そんな背景から、2021年にリファインメタル協会が発足。2022年度には認証もスタートさせた。都市鉱山から回収されたものは天然の鉱山から採掘されるものと純度は変わらない。であれば、ジュエリーを選ぶ際に認証を受けたものも選択肢に入れてみよう。身につけるものから社会問題解決に貢献できる。

動物園に
絶滅危惧種を見にいく

動物園の人気者・レッサーパンダも、じつは絶滅が危ぶまれている動物の一種。ICUN（国際自然保護連合）が発表しているレッドリスト（絶滅のおそれのある種のランク）では、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種「絶滅危惧ⅠB類（EN）」という位置づけになっている。静岡市立日本平動物園では全国の動物園で飼育されているレッサーパンダの戸籍簿（血統登録）をもとに、各園と協力しながら繁殖に力を入れている。この愛らしい生き物が地球上から失われてほしくない！　率直な気持ちが、明日からの行動に変化をくれるはずだ。

●情報は、FRaU2022年8月号発売時点のものです。
Photo：Shinsaku Kato, Shinichi Sakata　Text & Edit：Chizuru Atsuta, Yuriko Kobayashi
Composition：林愛子