国や地域によって違う、世界のジェンダーとダイバーシティ。さまざまな取り組みのなかから、今回は、アメリカの事例をピックアップ。

女性の発案による無地パッケージ。
検査結果部分だけを保管もできる

多くの妊娠検査薬は本体にプラスチックを使用し、ワンウェイで廃棄となるため、ごみ問題にも悪影響を与えている。アメリカで誕生した「Lia」は、検査後にトイレに流して終わり！　という、環境にもやさしい検査薬だ。トイレットペーパーに近い天然の植物繊維からできており、10週間で土に還る生分解性がある。もちろん検査機能もすぐれていて、99％の精度を誇るという。

妊娠検査はきわめてプライベートなもの。それだけにLiaのパッケージは消費者が店頭で求めやすいブランド名のない無地。フラットで持ち運びやすい形状で、検査後はトイレに流し、痕跡をすぐ消せる。

検査結果を残しておきたい人に対する配慮も万全だ。Liaを真ん中から二つに切り離せば、尿がかかった不衛生な部分を廃棄し、残りの判定結果部分のみを保管しておける。妊娠検査における女性の気持ちに寄り添い、環境にも配慮。女性発案だからこその優れものだ。

meetlia.com

●情報は、FRaU2021年8月号発売時点のものです。
Text：Yumiko Nakanishi,Sakiko Setaka　Edit：Asuka Ochi