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余った日本米を救え! アルマーニ / リストランテの挑戦
余った日本米を救え! アルマーニ / リストランテの挑戦
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余った日本米を救え! アルマーニ / リストランテの挑戦

ミラノ、ドバイ、ニューヨーク、東京の4都市で4店舗を展開する「アルマーニ / リストランテ」。美食家であるデザイナーのジョルジオ・アルマーニ氏監修のもと、日本のリストランテでは、伝統的なイタリア料理の手法と日本ならではの食材を組み合わせ、洗練されたモダンイタリアンに仕上げたコース料理を提供しています。2022年5月、東京店にサステナブルなメニューが登場。その食材にまつわるストーリーをお届けします。

日本米と規格外野菜、北陸地方をサポート

2021年、株式会社フードロスバンクと協力して「ロスフードメニュー」を提供したのをきっかけに、エグゼクティブシェフのカルミネ・アマランテは、日本の農業や食材、地球環境に対してより深い関心をもつようになった。そこで今回、再度フードロスバンクとタッグを組み、現代社会が抱えるさまざまな問題に焦点をあてた新たなメニュー「サステナビリティ」を誕生させたという。

アルマーニ/銀座タワーの最上階にあるリストランテ。イタリア版のミシュランガイドといわれる「Gambero Rosso」が、その年の顔となるシェフを世界で1名だけ選出する「シェフ・オブ・ザ・イヤー」に輝いたカルミネ・アマランテシェフの、モダンイタリアンが堪能できる。

このメニューは、3つの「サポート」がキーワードになっている。

まずは、国内の需要低下によって多くのロスが生じている「日本米のサポート」。日本の高級イタリアンレストランでは、空輸されたイタリア米でリゾットをつくることが多い。しかし今回は、フードロスバンクが日本米のみを用いてつくりあげたブレンド米「れすきゅう米」を使用。粘りが強い日本米でも絶妙なアルデンテを実現するために、数ヵ月間研究と試食を重ねたという。

米を煮詰める際の出汁は、通常は破棄される野菜の切れ端からとる。「スナップえんどうのリゾット」は、鮮やかな黄緑のリゾットに、グリーンピースのピューレとパルメザンチーズ、オーガニック卵のポーチドエッグがあしらわれ、見た目もとても華やかだ。

空輸米に頼らない「スナップえんどうのリゾット」。リゾットに合う新潟県産米を厳選し、配合した「れすきゅう米」を使用している。

第2のテーマは、「地方のサポート」。食材を求めてさまざまな地に足を運んできたシェフがターゲットにしたのは、北陸地方だ。

コースで使用されている食材は、すべて北陸産のもの。「ひとつのエリアの食材だけで、多彩な表情を見せる豊かなコース料理を完成できる」のを証明することで、地方のポテンシャルとパワーを感じてほしいという。

最後のテーマは「フードロス食材のサポート」。見た目などの問題で規格外とされ、出荷されずに捨てられてしまう果物などをレスキュー。また、キッチン内では野菜の切れ端なども活用し、ロスを極力抑えるよう工夫している。

「高農園のサラダ」。化学肥料を排した、畑に負荷がかからない輪作栽培を採用する「NOTO 高農園」オススメの野菜が使用されている。

輪作栽培の野菜に、定置網漁で獲ったハマチ

アミューズのひと皿に使われる野菜は、石川県七尾市・能登島にある「NOTO 高農園」のもの。同農園では、同じ土地に何年かに1回のサイクルで別の種類の野菜をつくる「輪作栽培」によって、畑への負荷を減らすよう取り組んでいる。

福井県が誇る海の幸は、ハマチとサワラの2種類が採用された。前菜には、スモークされたハマチをラディッシュで包んだひと皿が登場。魚を追いこんで獲り尽くす底引き網のような漁法ではなく、網に入る魚を待ち受け、あえて資源の70%ほどは獲り逃すことで、近年サステナブルな漁法と見直されている「定置網漁」で水揚げされたハマチを使っている。

デザートに使用されているイチゴは、マイクロ水力発電機による再生可能エネルギーを活用した、クリーンな電気で栽培されている。写真:「いちごファームHakusan」提供
フレッシュなイチゴに彩られた「いちご 酒粕」。地域と共生している「いちごファームHakusan」の規格外イチゴをシャーベットに仕立て、酒粕を使用したジェラートと合わせている。

ほかにも、土壌環境維持のため3年に一度休耕地をつくり、豆科の植物クロタラリアを植えて土壌の活力維持に努める福井県あわら市「フィールドワークス」産のサツマイモ「みつ金時」や、常温では保存できない酒粕を蒸留して焼酎にし、ロスを防いでいる福井県・永平寺町「黒龍酒造」の酒粕など、サステナブルな取り組みをしている生産者の食材をふんだんに使用している。

イタリアの一流シェフが発見した北陸地方の底力、特別な日にぜひ味わってみたい。

text:萩原はるな

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