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田んぼの上に太陽光パネル!農業6次産業化へのチャレンジ
田んぼの上に太陽光パネル!農業6次産業化へのチャレンジ
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田んぼの上に太陽光パネル!農業6次産業化へのチャレンジ

「農林漁業の6次産業化」という言葉をご存知でしょうか。これは農林水産物を収穫・漁獲(1次産業)するだけでなく、それを加工し(2次産業)、流通・販売(3次産業)まで手がけることで、農林水産業の体質強化を目指す経営手法のこと。「1次産業の1」×「2次産業の2」×「3次産業の3」=「6」と、かけ算で各産業を連携させ、業界規模を拡大していこうというのです。

強すぎる太陽光は作物のストレスに

農林水産省が、日本再生戦略の一環として、近年とくに推奨している農林漁業の6次産業化。その試みに農業分野で挑んでいるのが、グリーンシステムコーポレーション(GSC)だ。名づけて「農業6次産業化プロジェクト」。

「当社がこれまで培ってきた太陽光発電の技術、ノウハウと農業を融合させようと、このプロジェクトをはじめました。農業6次産業化といっても、ただ1次、2次、3次を一体化するだけではなく、営農型太陽光発電、農薬や化学肥料を使わない有機農法という付加価値をつけて取り組んでいます」(GSC経営管理部広報係長・神山将哉さん)

営農型太陽光発電とは、耕作地の上に屋根のように太陽光パネルを並べ、農業経営を続けながら発電も行うというもの。農地を立体的に活用し、エネルギーと作物を同時につくり出せるとして、昨今、注目を浴びている手法だ。

「営農型太陽光発電は、農業従事者の高齢化、農家の後継不足、耕作放棄など、日本の農業が抱えている、いろいろな問題を解決する可能性を持っています。弊社では、高齢などの理由で耕作をやめることを考えていたり、すでにやめてしまったりしている農家さんの農地を借り受けて太陽光パネルを設置。パネルの下で、私たち自身で農業を行っています(実際の運営は子会社のグリーンウインド)。土地を提供してくださる農家さんは土地を遊ばせなくてすみますし、売電で一定の収入も期待できます」

少数ではあるが、「自分自身で、営農型太陽光発電のもとで農業をやりたい」という農家もあり、その場合は、太陽光パネルの設置から運営までGSCがサポートする。

「太陽光パネルの下で作物が育つのか。日当たりが悪いじゃないか……。最初、農家さんは半信半疑なのですが、太陽光パネル設置による遮光率は30%ほどで、作物の生育には支障がないように配慮されています。一定以上の強い太陽光は、光合成には利用されず、作物にとって、かえってストレスになるんですよ」

2022年5月現在、GSCが営農型太陽光発電を行う農地は20ヵ所。米、麦、大豆、野菜など、すべて有機農法で栽培しているという。繁忙期には、社員総出で農作業にあたる。

自社農園には製粉所も併設。ここで挽かれた有機栽培の小麦粉は、パンやひやむぎなどに加工される。
 

「営農型太陽光発電のもとで有機栽培した米、小麦、大豆、野菜や畜産物を使って、食パン、スイーツなどの加工食品を製造し、それらをECショップや実店舗で販売しています。こうした取り組みこそ、農業6次産業化だと思います。子どもたちに安心・安全な食を届けたいという思いから、つくった食パンを定期的に12ヵ所の『子ども食堂』に寄付しています」

GSCは「サステナアワード2021 伝えたい日本の〝サステナブル〟」脱炭素賞を受賞した。

一般的な農場に比べて、土壌炭素貯留量が26%ほど多いという同社の農場。農地土壌はCO2の排出源にもなっているが、土壌に蓄える炭素の量が増えれば、その分CO2排出量が抑制されると考えられている。

「太陽光による再生可能エネルギーを創出しながら有機農法を行い、収穫した小麦でパンをつくって販売する。弊社は、このようにして農業6次産業化を実践し、同時に耕作放棄地の活用や若い世代の雇用も生み出しています。そんなところが評価されたのではないでしょうか。今後も、CO2の削減に努めながら、若い人たちに評価される農業を目指していきたいと思っています」

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