キャンパー向け「森林オーナーズクラブ」&子どもたちの「木こり体験」「机づくり」が、日本の森を元気にする
適切に人の手を入れることで、森はすこやかに保たれます。自分たちが暮らす地域の森を元気にするための取り組みも各地で始まっています。建築やデザイン、食やレジャー、教育など、そのアクションはじつにバラエティ豊かでユニーク。その根底には、森と共生することで自然も自分たちの暮らしも豊かにしたいという思いがありました。今回は、キャンパーや子どもを対象にした取り組みを紹介します。
大好きな遊び場の「森」を、キャンパー自ら守る

1名で加入して年10回まで無料でキャンプ場が利用できる「ソロ・オーナー」は、年間12万1000円
埼玉県飯能市(はんのうし)にあるキャンプ施設「喜多川キャンピングベース」では、2023年4月から「100年続く森を育てるための、間伐を知る」をテーマに、年間を通じて森づくりに関する体験ができる「川上ノ森オーナーズクラブ」を開始した。
まちの約75%が森林で、かつては林業で栄えた飯能市だが、林業の衰退により森林が荒廃。そこで、地元の建設会社と観光協会、キャンプ場が組んで、キャンプを愛する人々に間伐の重要性を知ってもらうための会員制サービスを始めたというわけだ。
会員は適宜キャンプ場に宿泊しながら、地元の木材の伐採、加工、植林、環境整備などを1年かけて体験できる。木工加工教室や狩猟体験など各種コンテンツにも特別料金で参加が可能だ。楽しみながら森を守れる、ポジティブな取り組みだ。
子どもたちに森林を身近に感じてもらうために

「自然環境について知るきっかけになれば」という思いから、木に触れる体験を提供
東京・檜原村(ひばらむら)を拠点にする「東京チェンソーズ」は、柔軟な発想で林業を活性化させ、森とまちの共生を目指す新世代の林業会社だ。
同社が展開する子ども向けのコンテンツ「森デリバリー」は、地元の未利用材でおもちゃやコースターをつくったり、苗木と丸太を見て木が育つようすを感じてもらったりなど、木育、木工、アウトドア体験の出張ワークショップをおこなっている。

材木として利用されない細い枝や幹からつくったおもちゃを「山男のガチャ」で販売
子どもたちが山に登って“きこり体験”をし、本格的な学習机をつくる「6歳になったら机を作ろう in 東京・檜原村」も人気のイベントだ。午前中に、のこぎりやロープをつかった間伐体験をして、午後は本格的な木工道具を使用しての机づくりと、子どもにとってはなかなかの大仕事だが、達成感はひとしおだという。「自分でつくった!」という自信が持てると好評だそう。
●情報は、FRaU2024年8月号発売時点のものです。
Text:Shiori Fujii,Yuriko Kobayashi Edit:Yuriko Kobayashi Composition:林愛子
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