仕事とバカンスを叶えるワーケーションを初めてやってみた【海辺編】
Wi-Fiさえあればどこででも働けるという“デジタルノマド”が増えているなか、「通勤や職場でのストレスを減らし、仕事に集中できる」と噂のワーケーション。コロナ禍に、ぐんと注目度が上がりました。
「滞在先で多様な価値観に触れることで、自身も成長できる。オフの時間のつかい方も変わり、自ずと人生は豊かになる」。そんな効果を体感したくて、イラストレーター・そで山かほ子さんが、多拠点サービスを提供しているHafHの施設を体験取材しました。
疲れたら砂浜を散歩。海辺は最高の仕事場!
「海宿食堂 グッドモーニング材木座」
思い立ったときにふらりと旅に出て、旅先で暮らしているように働く。Home away from Home(=第二の故郷)の頭文字をとった「HafH」は、そんなわがままを叶えてくれる定額制のコリビングプラットフォームだ。
既存の宿泊施設と提携しているため、世界の500都市以上に735拠点(2021年3月現在)あるのが利点。
宿泊施設としてのサービスが受けられ、気軽に個人で利用しやすい。定額制なので、1回ずつの宿泊予約や支払いの煩わしさはなく、宿泊手配の手間が大幅に軽減される。
旅気分を味わいたいときは、アットホームな温泉宿やカジュアルなゲストハウスへ。近場でも環境を変えてリフレッシュしたいときは、モダンなシティホテルへ、とよりどりみどり。そのときの気分や好みに合わせて滞在先を選べるのがうれしいところ。移住先を探している人が試しに利用することも多いとか。
今回、体験に訪れたのは材木座海岸の目の前に佇む、海宿食堂 グッドモーニング材木座。併設のカフェでコーヒー片手に海を眺めながら仕事もできる。
同じ建物内にコワーキングスペースがあり、Wi-Fiや電源の心配は無用。
建物内にはほかにヨガスタジオやペットサロン、サーフクラブもあり、すべてドロップインで利用できる。
HafHは基本的に登録者1名での利用だが、宿泊施設を家族が別に予約したとしても、同行者がヨガやマリンスポーツを体験できる。
「旅先で大人が働いているのを子どもたちが待つのではなく、みんなのニーズに合う施設で誰もがガマンせずに滞在してもらいたい」とオーナーの坂口弥寿久さん。
オフの時間は、鎌倉の町を散歩したり、温泉に入るのもいい。働く環境が変わると、オンオフの切り替えがスムーズにできるという人は多い。
ちなみに定額制だと利用しないと損、という気になりがちだけど、その場合のフォローも万全。それぞれの料金プランの滞在可能日数のうち、未利用分はコインとしてためられて、滞在先のアップグレードに利用できる。
PROFILE
そで山かほ子
1978年生まれ、東京都在住。安西水丸塾受講。雑誌や書籍などのイラストレーションを中心に活躍中。旅先や日常で出会ったものや人を、アクリル絵の具をたっぷり使って描いた作品や独特のタッチで描く線画が人気。近年、プライムウッドのカットワークのプロダクトも手がけている。
●情報は、FRaU SDGsMOOK WORK発売時点のものです(2021年4月)。
Photo:Satoko Imazu Illustration:Kahoko Sodeyama Edit & Text:Shiori Fujii
Composition:林愛子