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買って遊んでくつろいで! ユニクロが考える、ロードサイド店舗による地域貢献
買って遊んでくつろいで! ユニクロが考える、ロードサイド店舗による地域貢献
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買って遊んでくつろいで! ユニクロが考える、ロードサイド店舗による地域貢献

2023年4月21日にオープンした「ユニクロ前橋南インター店」は、新たなロードサイド店舗である「UNIQLO LOGO STORE」の第1号店でもあります。ここに行けば「ユニクロがいま考えていること」がわかるため、世界的に注目を集めているよう。これまでの旗艦店やECサイトではできなかった「楽しい買い物体験」を実現したという同店に、さっそくお邪魔してきました。

フラワーショップにカフェ、リペア&リメイクコーナーも!

単に洋服を買うだけでなく、人々が安心して楽しく過ごせる空間を創出する──。そんなコンセプトでつくられたユニクロの新しい店舗、前橋南インター店。原宿や銀座、横浜などの都市型店舗が話題になってきたユニクロだが、じつは同ブランドの発展を支えてきたのは郊外のロードサイド店舗だとか。今後はこの店をプロトタイプに、全国、全世界に展開予定だ。

「2006年に全世界に向けたショーケースとしてオープンしたニューヨーク店やはじめて花を販売した銀座店、地域に開かれた『ユニクロ PARK 横浜ベイサイド店』など、地域に根差した店舗づくりの集大成となるショップがこの『ユニクロ 前橋南インター店』。店というのはブランドの理念や考え、ビジョンを発信する最大のメディアであるという観点から、キューブ化したユニクロのロゴに屋根がのっているようなデザインを採用しました。7m四方の巨大なキューブに、いまユニクロのやりたいことのすべてが詰まっています」

そう語るのは、店舗の建築デザインを監修したクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏。ただ服を買うだけなら、ネットで十分になった昨今。同店は「あえて買い物に出かける理由や意味」を追求した最先端の店舗だという。

UNIQLO FLOWERは、コロナ禍の状況下において「みんながホッとするようなことができないか」と議論するうちに、柳井正社長が「花を売ろう」と発言したことがきっかけで誕生。エントランス右側の巨大なキューブのなかに、色とりどりの花が並ぶ

買い物に訪れた人がゆっくり過ごせるために、5つの工夫がこらされている。ひとつめは、30種類ほどの季節の花が並ぶ「FLOWER BOX」。花のある暮らしを提供することは、生活をより豊かにする服づくりを目指すユニクロのコンセプトに一致するという。比較的リーズナブルな価格帯も魅力的だ。

ふたつめは、「FLOWER BOX」と同じく入り口右側のキューブにある「UNIQLO COFFEE BOX」。音楽を聴きながらリーズナブルにコーヒーブレイクを楽しめる。地元・群馬産の食材にこだわり、高崎市の無添加クッキー「アンポンタン」など地元の銘菓を味わえるのも、この店舗ならではの楽しみだ。

銀座店、UNIQLO TOKYOに続いて登場したコーヒースタンド。大きな窓から光が降り注ぐスペースで、ゆったりと過ごせる

回収された古着の端切れを活用した、モコモコのベンチクッションが楽しいキッズスペース。滑り台や絵本も用意されている

入り口左側のキューブに位置する「UNIQLO KIDS BOX」は、買い物の合間に子どもたちが遊べるキッズスペースだ。1960年代から最新作までの絵本も揃っており、親子で楽しめるのがポイント。回収した服を活用したベンチクッションや建物の断熱材の一部のほか、ユニクロの環境への取り組みに関する展示もあり、サステナビリティについて学べる空間にもなっている。

店内中央にある「RE.UNIQLO STUDIO」では、ボタンのつけ替えや穴のあいた服のリペアなどのサービスが受けられる。「リペアやリメイクを通じて、お気に入りの服をできる限り長く楽しめるように」というコンセプトからはじまったもので、発祥は環境大国・ドイツのショップ。リペアやリメイクを施し、最後にはリサイクルに回せると理想的だという。

2022年9月から世田谷千歳台店で試験的に実施されていた、リメイク&リペアサービスが本格始動。オーダーメイド感覚でお気に入りの服を生まれ変わらせることが可能だ

地域に開いた、郊外ならではのロードサイド店舗

5つのうち最後の工夫は、店舗を取り囲む緑のエリア「UNIQLO GARDEN」。広々とした開放的なスペースで、ひなたぼっこをしたりコーヒーを楽しんだりもできる。巨大なキューブを望むオリジナルのベンチやデスク、パラソルなどが配されるポップな空間が楽しい。

クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏。「グローバル展開を見据えたロードサイド店舗です。地域に開いた『ロゴストア』で、いまのユニクロを楽しんでもらえたら」

前橋南インターからほど近く、北関東全域からのアクセスが抜群。周辺にはコストコやベイシア電気、蔦屋書店が建ち並び、2024年にはIKEAも進出予定だ。今後も野菜の直売や名産品・だるまの展示、地域住民の声の掲示など、この地ならではの仕掛けを用意する。またこの店舗には、サステナブルな工夫が多く凝らされていた。後編では、いまのユニクロが実践するサステナビリティについて掘り下げる。

――後半に続くーー

Photo:横江淳 text:萩原はるな

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