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日本各地の逸品を集めておもてなし! 帝国ホテルのオンラインモールが誕生
日本各地の逸品を集めておもてなし! 帝国ホテルのオンラインモールが誕生
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日本各地の逸品を集めておもてなし! 帝国ホテルのオンラインモールが誕生

1890年、初代会長の渋沢栄一のもと開業した「帝国ホテル」。以来、国内外の賓客に最高峰のおもてなしを提供してきました。それから134年のときを経て、帝国ホテルが新たな「出会いの場」をオープン。オンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL(以下、アナザー)」では、帝国ホテルが選りすぐった日本各地の逸品を提供しています。都内でおこなわれたオープン記念イベントで、その魅力の一端に触れてきました。

帝国ホテルが本気で提供する、ストーリーのある良品たち

ホテルウエディングやバイキングスタイルの原形を築くなど、つねに日本のホテル業界をリードしてきた帝国ホテル。1890年の開業時、渋沢栄一が従業員に求めたのは「あらゆる手を尽くして物を調達し、最高のおもてなしを」というものだった。その134年後の2024年11月、ホテルの枠を超えたオンラインモールとしてアナザーがオープン。脈々と受け継がれてきたおもてなしの精神は、オンラインモールにも存分に活かされている。

オープンを記念したイベントに登壇した、アートディレクターの柿木原 政弘さん。帝国ホテル 東京のメインロビーを新たなカタチで表現、ステンレスボトルやエコバッグをデザインした

アナザーのコンセプトは「もっとあなたを、驚かせたくて」。ホテルスタッフたちが日本全国に足を運んで、取り扱う商品を厳選したという。現在展開しているのは、37ブランドの約100品目。今後、120ブランドにまで拡げていく予定だ。ただ高品質の商品を並べるだけでなく、それぞれのブランドのストーリーを一緒に伝えることを重視している。 ユニークなのは、シェフやソムリエ、バーテンダーなど、ホテルで働くプロフェッショナルが商品のアンバサダーを務めていること。サイトで味わいかたや楽しみ方を紹介しているだけでなく、ブランドと共同で開発した商品も用意されているのだ。

リキッドタイプのお茶、オリジナルボトリングティー「UTSUROI」(730nl)。日本茶の代表的な品種「やぶきた」を特別な製法で淹れ、旨みをボトルに閉じ込めた

ホテルのメインバー「オールドインペリアルバー」の副支配人を務めるバーテンダー・井戸 真さんが、IBUKI bottled teaの事業責任者 小松元気さんとともに共同開発したのは、リキッドタイプのお茶をボトルに詰めた最高級のボトリングティー。ワインのように愉しめる、最高の一杯を追求したという。

「開発前に、3種類の高価格帯の茶葉で淹れたお茶を飲んで、衝撃を受けました。甘みや豊かな香りだけでなく、出汁(だし)のような旨みが口いっぱいに広がって、これまでの日本茶の概念が覆されたのです。まずはそのまま香りを楽しんで、それから少しだけ口にふくませて甘みと旨みを味わってみてください。続いてグラスを回して、香りを楽しみながらもう一杯。最後に氷をひとつ入れて、香りや味の移ろいを楽しんでいただければ」(井戸さん)

UTSUROIのアンバサダーとして、その愉しみかたを提案する井戸さん

使用されているのは、やわらかい新芽だけを手摘みした茶葉と、南アルプスが育んだ超軟水のみ。繊細なお茶の旨みを逃さないよう、火を通さずフィルターでろ過している。茶葉のふるさと、静岡県島田市の茶畑では、生産者の高齢化が進み、担い手も半分以下に減っているという。注ぐだけで本物の日本茶が味わえるボトリングティーは、嗜好飲料のニュースタンダードとして注目される期待のホープなのだ。そうした生産者の現状や伝統を伝えていくことも、アナザーのミッションだという。

実際にUTSUROIを味わってみたところ、井戸さんの言うとおり、昆布出汁のような濃厚な旨みにびっくり。すっきりと甘く、ほどよいとろみがあり、どんな料理にも合いそうだ。1万2960円の超高級ボトリングティーは、ホームパーティーなどに持参しても絶対に盛り上がるはず!

アルコール好きにチェックしてもらいたいのが、「凍眠生酒(とうみんなまざけ)」シリーズ。絞りたての生酒をボトリングし、一瞬で凍らせてそのまま届けるという、ファン垂涎の日本酒だ。帝国ホテルの日本酒唎酒師(ききざけし)、 松本 隆さんも試飲し太鼓判を押す生酒が、フレッシュな状態で味わえる。

日本各地から蔵出しされた、銘酒の生酒がズラリ!

ラインナップは三重県の清水清三郎商店、東京で約430年の歴史を持つ豊島屋本店、富山県の富美菊酒造、宮城県の新澤醸造店、岩手県の南部美人、京都の松井酒造とそうそうたるメンバー。液体凍結機「凍眠」で急速冷凍することで、ボトルが割れたり中身が分離したりすることなく、搾りたての味わいを閉じ込め、解凍しながらおいしく飲めるのだとか。0℃を下回る、キンキンに冷えた生酒は、いずれもフレッシュでみずみずしい味わい。それぞれの蔵元が誇る日本酒が、最高の状態で自宅で味わえる。

和食のレジェンドと杉本シェフによる「赤×緑」のコラボカレー!

帝国ホテル 第14代東京料理長の杉本 雄さんは、さまざまなグルメをプロデュース。食のアンバサダーとして、商品の開拓、選定、ブランドとの共同企画などを手がけている。

「私たち料理人は、食材を加工してお客様に届けています。食材の生産から考えると、100のうち3〜4%程しか関わっていないんですよね。長い間、手をかけてきた生産者さんたち、つくり手の想いを受け止めて世の中に出していくことも、このモールの意義のひとつです」(杉本さん)

杉本さん(写真左)とのコラボ商品を開発した、「菊乃井」3代目主人の村田吉弘さん(同右)

帝国ホテルは、日本ではじめてバイキング(ブッフェ)スタイルを提供したラグジュアリーホテル。いまやホテルブッフェはひとつの文化になっているように、ホテルのオンラインモールも未来のスタンダードになっていくはず、と杉本さんは力をこめる。

「オンライン上のもうひとつのインペリアルホテルは、ほかのブランドと一緒にものがつくれる舞台。料理人として、ワクワクして仕方がありません。たとえば、帝国ホテル初代料理長の村上信夫と深い関わりがあった食品メーカーのハインツ。今回、チキンブイヨンに野菜の旨みが溶け出すコンソメスープを、一緒につくりました」(杉本さん)

京都の料亭「菊乃井」の主人にして和食のレジェンドである村田さんと、なんとカレーを競作。杉本さんは渋沢栄一の故郷の名産、深谷ネギ産を使用した緑色の「渋沢カリー」を完成させた。村田さんは、パプリカやトマトの酸味を活かしたヘルシーな赤色の「雲収赤カリー」を制作。

「かつて、フレンチのジョエル・ロブションが『日本でいちばん興味がある料理はカレー。ソースがメインになっている、珍しいメニューだ』と言っていました。旨みを中心に料理を構成するのが日本料理。いっぽうフランス料理は、バターや油などのコクを活用した油脂料理です。杉本さんは旨みをアップして油脂を下げるという、いまの時代に合ったフレンチを提供しています。考え方や目指す方向も似ていて、話が早い。今後も2人で、いろいろな料理をつくっていきたいですね」(村田さん)

今後も、全国各地のブランドやコラボ商品が続々と登場予定のアナザー。年末年始の勝負どころに、ぜひ活用したい。

photo&text:萩原はるな

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