【特集】地域や海や伝統産業の課題解決のため、立ち上がったプロフェッショナルたち
地域や世界の文化、伝統を受け継ぎ、それを守りながらさらなる高みに導くのは、何もないところから新しいものを生み出すより難しいといわれます。あえて、その困難に立ち向かい、社会課題を解決しようとする情熱あふれるプロフェッショナルな人びととその活動を、これまで当サイトで紹介してきたなかからピックアップしました。
家族経営で漆の文化を守る! 京都「堤淺吉漆店」がヨーロッパのワイナリーファミリーに認められた理由
世界でもっとも歴史あるワイン生産家12社が主催するアワード、「プリマム・ファミリエ・ヴィニ」は、伝統を守りながら未来への革新を追求をする家族営企業に贈られる賞。2025年は、4世代にわたって漆(うるし)を精製してきた京都の「堤淺吉漆店(つつみあさきち・うるしてん)」が受賞しました。同店の何が評価されたのか、授賞式のようすとともにレポートします。

100年後は特産品!?「長野市をヘーゼルナッツの一大産地にする」元パティシエの挑戦
2013年から故郷の長野県でヘーゼルナッツ栽培を始めた岡田浩史さんは、「100年後には、ヘーゼルナッツがリンゴやブドウに変わる長野の新しい特産品になる」と意気軒昂(いきけんこう)です。国内の栽培事例もないなか、ヘーゼルナッツを育てることに心血を注いでいる岡田さん。その原動力は何なのかを前、後編で探ります。

「帝国ホテル」総料理長・杉本雄、サステナブルな食材を求め“未知なる京都”へ【前編】
「帝国ホテル 東京」第3代総料理長を務め、大阪、上高地、そして2026年春開業予定の「帝国ホテル 京都」を含めた、帝国ホテルすべての味を司(つかさど)る杉本雄シェフ。彼は、食を通じてサステナブルな社会をつくることを目指し、「おいしく社会を変える」プロジェクトに注力しています。地域の課題を解決する可能性のある極上食材を求めて、あえて京都の中心街ではなく、府の北端、丹後半島の漁協、創業260年の酒蔵から、中部・京丹波町のワイナリーまで、生産者たちを訪ねます。

地下海水で激減した「青のり」を復活させたい。「陸上栽培」で海の生態系を守れ!
日本の食文化に深く根づいている海藻は、気候変動などで海水温が上がり、世界中の海で激減しています。この状況を打開すべく2016年に創業した「シーベジタブル」は、そんな状況を改善したいと世界で初めて、地下海水をつかった陸上での「すじ青のり」栽培を実現! 同社のマネージャー・高山奈々さんに伺いました。

「寄付をカジュアルにしたい」ヘアメイク山本麻未がつくった『キフクリエイト』は、どこが“新しい”のか?【前編】
イギリスのチャリティー機関が毎年発表している「World Giving Index(世界人助け指数)」で2024年、日本は142ヵ国中141位にランクされました。そんななか、「日本の助け合い精神は、昔からどの国よりも強いと感じている」と語るヘアメイクの山本麻未さんは、新しい寄付の形づくりを目指して『キフクリエイト』を始めました。
