“ごみゼロ”スーパーからオーガニック弁当が毎週届く! 話題の「サブスク宅食」を試してみた
2021年に日本初のゼロ・ウェイストスーパーマーケットをオープンし、現在は全国で量り売りなどのビジネスモデルを展開する「斗々屋」。有機栽培やフェアトレードの野菜・果物から調味料、アニマルウェルフェアに配慮したおいしいお肉まで、およそ700品目を提供しています。そんな斗々屋から、京都本店で販売しているお惣菜を詰めた「宅食」サービスがスタート! さっそくお取り寄せし、実食してみました。
チンしてすぐに食べられる、自然の恵みたっぷりの弁当
日本初のごみゼロ・スーパーマーケットとして、京都にオープンした「斗々屋」。地球環境や生産者の健康を害さない方法で生産され、適正な価格で取り引きされたものを、ごみを極力出さないよう配慮しながら仕入れ、販売している。店頭には有機栽培の新鮮な野菜やお惣菜、調味料、発酵食材、菓子や飲料がズラリ。しょうゆや酢などの液体調味料から乾物、ハーブ、ナッツ類からチョコレートまでが量り売りされ、ほしいものをほしいだけ買えるのも魅力だ。

同店では、農薬や化学肥料に頼らない農業を応援。店頭にはていねいに育てられたオーガニック野菜が並ぶ
斗々屋の宅食サービスは、お弁当とお惣菜タイプの2種類。「毎日おいしい、地球にもやさしい」をコンセプトに、麹や発酵食品、有機野菜をふんだんにつかった料理が、サブスクリプションで楽しめるという。ライフスタイルやニーズに合わせて、毎週または隔週のサイクルから選べるのもうれしい。
気になるメニューは、和食やフレンチを融合させた家庭料理。野菜はすべてオーガニックや減農薬のものを使用、平飼いの卵や自給飼料などをつかって大切に育てた肉などを採用している。添加物や保存料、化学調味料は使用せず、すべて斗々屋 京都本店でイチからつくられているという。

お弁当には、さとうきびを圧縮する際に出る搾りかすでつくられた、土に還せる容器「バガス」を採用。お惣菜は店に返却できる容器で届く
「お弁当のお便り」は【Weekly plan:毎週6食、月に24食】、または【Bi-weekly plan:隔週で6食分、月に12食】のお惣菜弁当が毎月届く。時間がないときのランチに活用しようと楽しみに待っていると、サステナブルな容器に入ったお弁当が冷凍便で届いた。それぞれのパッケージに、メニュー名と原材料などを書いたラベルが貼ってある。つくりたてを急速冷凍して届けるため、そのまま冷凍庫に入れておくと、いつでもできたての味が楽しめるらしい。ラベルの表示通りに600Wの電子レンジで約4分過熱し、さっそく、いただきま〜す!

お弁当の内容は、メインメニューと副菜が大2種、小2種。一食220~300gで、なかなかのボリュームだ
1食目は「蒟蒻(こんにゃく)のヘルシーチャプチェ」。甘めの味で、炊いておいたごはんによく合う。ニンジン、タマネギ、小松菜、シイタケなど野菜がたっぷり入り、それぞれの歯応えが楽しい。副菜のタケノコは焼き目が香ばしく、色鮮やかなビーツは甘酸っぱい絶妙の味つけ。キノコのマリネはバジルが効いたさわやかな風味で、シャキシャキおいしい。ポテトサラダは水菜が入っており、「冷凍なのに、なんでこんなに歯ごたえがいいの?」と驚いてしまう。

野菜はすべてオーガニックや自然栽培、減農薬のもの。ほかの食材も高品質、手づくりのものばかり。これが家まで届いて一食あたり980円とは、かなりお値打ちだ
2食目は「ほっこりさつま芋ときのこのグラタン」。自然な甘みを活かしたやさしい味わいで、添えられたディルがいいアクセントになっている。レーズンも入って、白ワインに合いそう! 塩気が効いたラッキョウが添えられており、グラタンとの相性は抜群だ。副菜はキャロットラペとダイコンの餅チヂミ、ナッツコロッケとビーツ。全体的に塩分控えめで、素材の味わいが感じられる内容だった。

3食目はお皿に盛ってみた。これに玄米とダイコン&油揚げの味噌汁を加えて、お腹いっぱいに!
3食目のメインは、「食物繊維ひよこ豆のデミソース」。カボチャとおぼしきやさしい甘さのペーストに、ひよこ豆のハンバーグがのっていた。手づくりデミソースがおいしく、ボリュームもバッチリ。副菜はレンコンのきんぴら、青菜の胡麻和え、味しみしみの厚焼き、ひじきの煮物。器に移し替えてみたら、オーガニックカフェのランチのようで、テンションが上がった。
3食、それぞれランチに食べた感想は、「冷凍のものを解凍したとは思えないほどおいしい」というもの。野菜はシャキシャキだし、煮物も水っぽくないし、どの料理も驚きのクオリティだ。しかもプラントベースで、満腹なのに軽やか。心なしか、お腹の調子もいい気がする。 隔週の月12食コースでも、続ければ身体が変わってくる予感。有機栽培に取り組む生産者の応援もでき、ランチを用意したり外食したりする煩雑さも解消される。私は玄米と一緒に食べたが、お弁当だけ食べるようにしたら、体重リセットにもよさそうだ。しかもこれ、絶対お酒にも合う……。罪悪感の少ないおつまみを求めている人にも、ぜひおすすめしたい。
photo&text:萩原はるな