週1回からはじめる新・食習慣 ヴェルヌ華子の「プラントベース」レシピ ②
プラントベースとは、plant(植物)+base(土台)、つまり植物由来の食材を基本とした食生活のこと。ミラノ在住のヴェルヌ華子さんは、パリのレストランで出合った植物性のみの料理に衝撃を受けてレシピを本格的に学び、その素晴らしさを広めることをライフワークにしています。そんなヴェルヌさんから、野菜や果物、穀物、ナッツなどの種子類、海藻類、キノコ類などをつかった旬のレシピをお届けします。まずは週に一食からはじめて、ゆくゆくは日々の食卓に取り入れてみて!
プラントベースレシピその2【トマトのファルシ】
厳しかった夏も、そろそろ終わろうとしています。この夏、たくさんの太陽を浴びた完熟トマトでぜひつくりたいのが、トマトのファルシ。一般的には、トマトをくりぬいて挽肉を詰めて焼いてつくるお料理です。今回は、ジェノベーゼソースと穀物、野菜をたっぷり詰め込んで焼くレシピ。食感もしっかりあって、食べ応えもバッチリ! 堂々とメインをはれるプラントベース料理です。
オーブンで焼くのがおすすめですが、フタを閉めたココットなどで焼いてもOK。ズッキーニを入れるなど、お好みでアレンジしてみてください。
ファルシに入っている「ソフリット」は、イタリア料理に用いられる香味ベースです(ちなみに、フランス語ではミレポワといいます)。香味野菜の風味や旨みがぎゅっと詰まっており、パスタソースやリゾットソースのベースにしたり、煮込み料理やスープのベースにしたりと、さまざまなアレンジが効く「万能作り置き」です。玉ねぎ2:セロリ1:にんじん1の割合で、お好きな量でつくってみてください。多めにつくって、小分けにして冷凍保存しておくと重宝しますよ。
少し硬めの玄米冷飯は、こんなファルシ料理にぴったり。玄米は食物繊維、ビタミンB群(特にビタミンB1、B3、B6)、ミネラル類が豊富に含まれています。「白いごはんの代わりに食べるのは抵抗がある」という方も、このように料理の一部としてつかえば、きっと食べやすいと思います。
【トマトのファルシ】
材料(3~4人分)
トマト(大きめのもの)……4個
オリーブ……8粒
玄米の冷飯……50g
雑穀(茹でたもの、キヌアや押し麦)……100g
ソフリット……100g
ジェノベーゼ……40g程度(お好みで)
ソフリット
玉ねぎ(みじん切り)……100g
にんじん(みじん切り)……50g
セロリ(みじん切り)……50g
オリーブオイル……大さじ1.5
塩・こしょう……各適量
ジェノベーゼ
バジルの葉……25g
松の実……15g
オリーブオイル……大さじ1.5
ニンニク……1/4〜1/2片
塩・こしょう……各適量
つくり方
1.オーブンは190度に予熱しておく。
2.ソフリットをつくる。フライパンにオリーブオイルを熱して玉ねぎ、にんじん、セロリを入れて塩をひとつまみ加え、野菜に火が通ってトロッとするまで10分ほどかけてじっくりと炒める。仕上げに塩・こしょうで味をととのえる。
3.2をつくっている間に、ジェノベーゼの材料をミキサー(またはフードプロセッサー)にかける。
4.トマトのヘタがついた上部を水平に切り(フタにするためとっておく)、内側をくり抜いてオーブン皿に置く。
5.ボウルに玄米と雑穀、刻んだオリーブ、ソフリット、ジェノベーゼを入れて混ぜ合わせ、塩・こしょうで味を整える。
6.5をくり抜いたトマトに詰め入れてトマトの上部でフタをし、予熱したオーブンで45分焼けば完成!
※玄米がない場合は、白米の冷飯でも代用可能です。ぜひお試しを!
ヴァルヌ華子
プラントフル プラントベース ウェルネス コーチ、プラントベースを軸としたライフスタイルの習慣化を叶える12週間のウェルネス・プログラム「Plantful Journey Program」主宰(https://www.plantful-journey.com/)。十数年間、ラグジュアリーブランドのパリ本社ファッション本部でマーチャンダイジングに携わったのち、プラントベースの食生活を築くサポートをするプログラムを立ち上げる。現在、フランス人の夫と2人の子どもとともにイタリア・ミラノ在住。2023年7月にパリ・コルドンブルー調理学校のPlant-based Culinary Artsディプロマコースに日本人として初めて入学、さらなるスキルアップに励んでいる(Instagramはコチラ)