自然のパワーでおいしくなる!干し野菜 by 渡部和泉
旨みと栄養がギュッと凝縮
太陽と風の力でつくる、干し野菜。湿気が少ない今の季節は、カビが発生しにくくカラッと仕上がります。長く保存できるため食品ロスにつながる、水分量が減るので加熱時間を短縮できるなど、SDGsにつながることがたくさんあります。
生野菜に比べて旨みと栄養がギュッと濃縮され、歯応えもよくなる干し野菜があれば、料理の幅がグッと広がりますよ。後半では干し野菜を使ったレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
本日のレシピ【干し野菜】
人参、きのこ、きゅうり、大根、白菜、ピーマン、ズッキーニ、ごぼう、れんこんなど。スプラウトや香菜など繊細な野菜は向きません。
作り方
基本的に皮ごとカットします。野菜の切り口の水分を拭き取り、重ならないように並べましょう。
室内干しの場合は、ザルやアミに広げて日の当たる場所に置きます。
外に干す場合は、専用の干しカゴが便利。
天気のよい日ならば、1日前後でセミドライタイプの干し野菜が完成します。
完成品は冷蔵庫で5日ほど保存できます。
次は、セミドライの干し野菜を使ったアレンジレシピをご紹介します。
【干し野菜のキッシュ風】
余分な水分が出ないからふんわり仕上がる!
干しパプリカ1個分、干し玉ねぎ1/2個分、干ししいたけ1個分、干ししめじ1/4袋分、卵2個、牛乳1/4カップ、とろけるチーズ大さじ2、塩少々
作り方
1)干し野菜は小さめに切ります。
2)溶きほぐした卵、牛乳、塩をよく混ぜ、1を加えて耐熱容器に入れます。とろけるチーズをちらします。
3)トースターで表面がこんがりするまで15分ほど焼きます。
【干し野菜の漬け物】
干した野菜の歯応えがクセになる!
干し白菜の葉2枚分(2cm幅に大きさに切る)、干しきゅうり1本分、干し人参1/4本分、A(しょうゆ・みりん各大さじ2)、酢大さじ1、赤唐辛子の小口切り少々
作り方
1)Aを耐熱皿に入れ、電子レンジで1分加熱します。
2)すべての材料をジッパー付き保存袋に入れ、上からよくもみます。そのまま冷蔵庫でひと晩漬けます。
【干しきのこのみそ汁】
きのこの旨みで、出汁いらず!
お好みの干しきのこ2種ほど、味噌適宜
作り方
1)小鍋に干しきのこと水を入れ、きのこが戻るまで煮ます。最後に味噌を加え、溶かします。
薬膳MEMO
薬膳素材の「陳皮」は、干したみかんの皮のこと。気を巡らせ、胃腸の調子を整える、とされています。