徳島の伝統工芸「大谷焼」の若き器作家“私のお気に入りスポット“
モノや場所をつくる人は、つねにアンテナを張ってあらゆることを吸収しています。SDGs先進県・徳島の若きクリエイターたちの“お気に入り”から、ひと味違った徳島を感じましょう! 今回は「SUEKI CERAMICS」の矢野実穂さんにお話を伺いました。
歴史ある焼き物の里で芽吹いた、新しい感性
200年以上の伝統を受け継ぐ大谷焼の地で、新たな器ブランドとして産声をあげた「SUEKI CERAMICS」。2万回を超える釉薬(ゆうやく)テストによってもたらされた独自のくすみカラーとマットな質感が人気を集める。ブランド立ち上げ時から人気の「standard」シリーズは、主に矢野耕市郎さんが手がけてきたもの。
2020年の秋には、妻・実穂さん(上写真)がメインでディレクションを担った「f」シリーズが誕生。ぽってりと厚みのある「standard」シリーズとは対照的に「f」シリーズは薄くて軽い設計。主婦の顔をもつ実穂さんの視点から、食卓でのつかいやすさを盛りこんだ。釉薬の色もより女性好みに。やわらかい雰囲気の6色のニュアンスカラーが心をときめかせる。
矢野実穂さんのお気に入りスポット
CORNER STORE
「ブランド立ち上げ時からおつき合いのあるセレクト雑貨のお店で、よく買い物にも行きます。最近ではディフューザーとアクセサリーをゲットしました」
徳島市沖浜東3-4
NALUTO TRUNKS
「山口縫製の2代目・山口輝陽志さんがスタートさせた鳴門生まれのブランド。職人が一枚ずつ手作業で仕立てる『サーフトランクス』が評判です」
鳴門市大麻町松村字土井57-2
PROFILE
矢野実穂■2014年より器ブランドSUEKI CERAMICSを展開。大谷焼の窯元・矢野陶苑で生まれ育った夫の耕市郎さんとともにものづくりに励み、夫婦それぞれの価値観を表現している。SUEKI CERAMICS/鳴門市大麻町大谷字久原71-1
●情報は、FRaU S-TRIP 2021年12月号発売時点のものです。
Text:Kanako Mori , Mihoko Koga、Composition:林愛子
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