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山下リオ「“やってみないとわからない”の阿波女精神で生きていきたい!」
山下リオ「“やってみないとわからない”の阿波女精神で生きていきたい!」
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山下リオ「“やってみないとわからない”の阿波女精神で生きていきたい!」

いまも大自然が残る徳島県は、住民、自治体、企業が一丸となって、人にも地球にも優しくあるための知恵を出し合い未来へと進んでいます。サステナブルに暮らすためのヒントにあふれる、徳島の女性「阿波女(あわおんな)」は、伝統的に働き者で明るく、自立心旺盛。そんな阿波女スピリットを胸に社会に貢献する徳島育ちの女性、俳優の山下リオさんをご紹介します。

阿波おどりで育まれる感性

徳島市に生まれ、芸能活動を始めてからも高校卒業までは実家から通っていたという俳優の山下リオさん。上京後も、コロナ禍までは頻繁に帰省していたそうで、地元愛は強い。

「同級生も同じく地元を愛していて、一度、県外に出ても、何年か経つと戻ってきています。言語も大切だと思っていて、阿波弁は生まれ育った故郷の響きであり、自分自身のルーツだという認識が強いので、標準語のときは自然と仕事のスイッチが入る感覚がありますね」

表舞台に立つようになったいま、実感するのは、誰もが阿波おどりをする地で育まれた感性だという。

「地元では幼稚園に入ってすぐに阿波おどりを教えられ、発表の場も与えられて……というのが中学生までつづくんです。目立ちたい性格ではなかったので、なんでこんなことをさせられるんだ! と思うこともありましたが、みんなと一緒に踊ってきた経験が、いまは自分の特技になり、誇らしく思っています。阿波おどりでは『桟敷』という椅子席が道端に連なるんですが、最後の総おどりは、桟敷から小さな子どもやお年寄りまで、みんなが飛び出てきてワーッと踊り出す。そういう文化のおかげで、恥ずかしがりやも自然と勇気を身につけるんです」

自身を“阿波女”だと感じる部分はどんなところだろうか。

「おじけづかないところですね。“同じ阿呆なら踊らにゃ損々”というように、人生短いんだから一度やってみないとわからない! 何ごとも挑戦して楽しまないと!と思います」

山下さんの母と祖母も生粋の阿波女だ。つながりを大切にし、人のために何かをすることを心から楽しむ2人はあこがれの存在なのだとか。

「母や祖母と話していると、複雑に考えすぎている自分を反省できるんです。口にするのが恥ずかしいんですが、母や祖母は愛が無限にあるんですよ。わかりやすくやさしい言葉をかけることはしない。でも、言葉以上のやさしさと厳しさを行動で示してくれるんです」

一見ぶっきらぼうな態度も、阿波女らしさなのかもしれない。

「見返りを求めない。お節介にもなったりするけれど、根本にやさしさがあるから、ものすごくエネルギッシュなのかなと思います。そして、すごく人のことを見ている。かといって、自分とは違う考えがあっても拒否することはなく、ただ受け入れる。私もそういう姿勢を心がけ、バックボーンも含めて人に興味をもってかかわるようにしています。その感性や思考は徳島で培ったものだし、お芝居にも役に立っていますね」

PROFILE

山下リオ Rio Yamashita
1992年徳島市生まれ。「三井のリハウス」12代目リハウスガールに選ばれ、以降、モデル、俳優として活躍。連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)では、阿波おどりが得意な徳島出身アイドルを演じ、四国で放送された『四国女子会』(NHK)には徳島代表として出演。鳴門市と南あわじ市を舞台にしたサイクリングムービー『あの空の向こうに』シリーズに主演した。

●情報は、FRaU S-TRIP 2021年12月号発売時点のものです。
Photo:Jun Fujiwara Text:Tomoko Ogawa
Composition:林愛子

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