ソニー、独自開発の「オリジナルブレンドマテリアル」でパッケージの脱プラ化に着手
竹、さとうきび、市場回収したリサイクルペーパー。ソニーは、これらを原料にする環境に配慮したサステナブルな紙素材「オリジナルブレンドマテリアル」を開発しました。
オリジナルブレンドマテリアルは、耐久性や強度の高いリサイクル可能な紙素材で、プラスチックを一切使用していないのが特徴。輸送による環境負荷を低減するべく、原料には世界でもっとも多く製造拠点が集まるアジア圏の現地で調達できる素材を採用しています。
原料選びの点でも、サステナビリティに配慮。多くの紙製品が成長サイクルの長い植物から作られる一方、オリジナルブレンドマテリアルでは、短期間で成長する竹やさとうきびなどを採用。成長サイクルが短い植物は必要な分だけ栽培して選定、伐採ができるため、CO2の排出など自然に及ぼす影響が小さくなるからです。
ソニーでは、環境中期目標「GreenManagement2025」で「新たに設計する小型製品のプラスチック包装材全廃」を設定しています。そのため、オリジナルブレンドマテリアルは、パッケージの形状が異なるさまざまな製品すべてに応用できるよう開発されたもの。開発過程では、何度も材料の配合調整を行い、自由に成形できるよう試行錯誤したといいます。
「サステナビリティ」をデザインテーマの一つとして取り組んだ「WF-1000XM4」では、ソニーのヘッドホンで初めてパッケージのプラスチック全廃に着手。パッケージ全体にオリジナルブレンドマテリアルを採用し、分別することなくリサイクルに出すことが可能になりました。
プラスチックは、必要最低限の選択に。ソニーの取り組みは、文明を手にしながら自然とともに生きる私たちにそんな提案をしているようです。
文/有馬ゆえ
ソニーグループ
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