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武田砂鉄が選ぶ3冊「お金がすべてじゃないっしょ!」
武田砂鉄が選ぶ3冊「お金がすべてじゃないっしょ!」
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武田砂鉄が選ぶ3冊「お金がすべてじゃないっしょ!」

自分だけが心地よくなるためのお金ではなく、社会や環境、その先にある未来をも豊かにするお金へ。お金のつかい方やその流れを変えることは、世界のさまざまな課題解決を後押しする大きな力になると多くの人が気づき始めています。今回は、お金の本当の姿を知ることができる本を、ライターの武田砂鉄さんに選んでいただきました。

「好きなラジオ番組へネタハガキを投稿したり、全国各地にある海岸へ“いい感じの”石ころを拾いに行ったり。はたまた、本を持って出かけ、“本の読める場所”を探し求めたり……。人生の楽しみや喜びは、“お金じゃないっしょ!”と教えてくれる3冊を選びました。“いや、なんだかんだでお金でしょ!”という切り返しからも自由でありたいです(武田砂鉄)」

『本の読める場所を求めて』
阿久津隆/著

本を持って外に出る。逆に本を持たずに外に出る日はない。なんだかんだで読めない日もある。本を読む行為に生活を浸し続けると「本の読める場所」が見えてくる。お金はかからないが、いっこうに答えが出ない。(朝日出版社)

『いい感じの石ころを拾いに』
宮田珠己/著

宮田全国各地の海岸を歩き、石ころを拾う。ただそれだけの旅。実はこの本、編集者時代に取材に同行した一冊。石ころ拾いにお金はかからないけど、出張費はかかるので「○○海岸→○○海岸へ」なんて報告書を書いたら、上司に失笑されました。(中公文庫)珠己/著

『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』
せきしろ/著

ハガキ職人だった頃を回想する自伝的小説。ラジオ番組に投稿し、読まれたり読まれなかったりする。こんなにお金のかからない興奮があっただろうか。読まれた日は世界が味方をしてくれているような気持ちになった。(双葉社)

PROFILE

武田砂鉄 たけだ・さてつ
ライター。出版社勤務を経て、2014年からフリーで活動。『紋切型社会』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。TBSラジオ「アシタノカレッジ」では金曜パーソナリティを務める。

●情報は、FRaU SDGs MOOK Money発売時点のものです(2020年11月)。
Text:Marie Takada Edit:Yuriko Kobayashi
Composition:林愛子

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