ごみ拾いジョギング、地域限定認証etc.…進化形SDGsアクション
海を守る、持続可能な社会への方法は、さまざまにあっていい――。各国のユニークな取り組みからは、文化の違いも見えてきます。今回は、アメリカとスウェーデンの取り組みをご紹介します。
川でサーモンが産卵し
繁栄しつづけるために
サーモンの産地である米国、カナダの太平洋岸一帯。国や都市の境界を超え、「河川でサーモンが産卵し、繁栄し続けるために」、その生息地に沿って土地管理の認証基準をつくったのがNPO「Salmon Safe」。世界有数の生態系に基づく地方限定認証だ。
その基準は水質の向上や水温の上昇抑制のためのもので、対象はワイン用ブドウ畑やビール用ホップ畑の他、同NPOの本拠地、ポートランド市では公園や大学、「ナイキ」などの民間企業にも及ぶ。サーモンの保全とともに、都市やビジネスは最小の資源利用で持続可能な成長も望めると評価も高い。
salmonsafe.org
ジョグとごみ拾いを組み合わせたら
最強の「気持ちいい」スポーツになった
スウェーデンで生まれた新感覚スポーツ「PLOGGA」。コンセプトはいたってシンプル。ただ、ひたすらジョギングしながら、同時にごみ拾いをするだけ。考案者は、山を疾走するトレイルランニングのオーソリティー、エリック・アールストロームさん。日々増えていくごみ問題を憂いた彼が、親しい友人たちとこのコンセプトを考え出し実践したところ、瞬く間に認知され流行りだしたという。つまるところ、肉体的に気持ちいいジョギングと精神的に気持ちいいごみ拾いを組み合わせたら、もっと気持ちよかったということだ。
plogga.se
●情報は、FRaU SDGs MOOK OCEAN発売時点のものです(2019年10月)。
Coordination:Akiko Frid Text:Sakiko Setaka,Toyofumi Makino Edit:Asuka Ochi
Composition:林愛子