脱プラスチックに舵を取れ!ビーチサンダル号
海を守る、持続可能な社会への方法は、さまざまにあっていい――。各国のユニークな取り組みからは、文化の違いも見えてきます。今回は、ケニアで注目されているプロジェクトをご紹介します。
プラスチックごみに警鐘を鳴らす、
プラスチックごみでできた船
アフリカの海に大きな帆を張って浮かぶ、全長約9メートルの船。「#plasticrevolution(プラスチック革命)」の合い言葉が帆に大きく書かれている。「フリップフロッピ」と名づけられたこのプロジェクトの語源は、英語でビーチサンダルを意味する「フリップフロップ」。
通常、木で作られる「ダウ」という地域の伝統的な帆船を、海岸に捨てられていたビーチサンダルやプラスチックごみを素材に完成させたもの。
溶解し、成型したサンダルの量は、10 トンにも及ぶ。
アフリカらしいカラフルな船で海を渡るのは、使い捨てプラスチックの無意味さや、それぞれのやり方で使用済みプラスチックの再利用を訴えるのが目的だ。
活動に対しての反応は大きく、地域の人々のみならず、政府もこの問題を注視。2019年1月には国連環境計画(UNEP)の支援のもと、海岸沿いの街、ケニアのラム島からタンザニアまで2週間で500kmの航海に成功した。
www.theflipflopi.com
●情報は、FRaU SDGs MOOK OCEAN発売時点のものです(2019年10月)。
Coordination:Yumiko Nakanishi Text & Edit:Asuka Ochi
Composition:林愛子