難民キャンプのアフガン少女の「声」が新聞になった!
国や地域によって違う、世界のジェンダーとダイバーシティ。さまざまな取り組みのなかから、今回は、ギリシャの事例をピックアップ。
難民自身が難民の声を
まっすぐ世界に届ける
メディアによってつくり上げられた難民像というのは、少なからずあるだろう。「MIGRATORY BIRDS」は、ギリシャのシスト難民キャンプに住む15人のアフガン少女と、1人の若いギリシャ女性が立ち上げた新聞だ。
彼女らは外部がつくる難民像に不満を抱き、自らジャーナリストとして難民の声になろうと決意。当初は女子だけであったが、次第に男子も賛同し、参加。現在は移民者、難民、ギリシャ人の若者たちによって構成され、出身国もさまざまだ。
アフガン女性は男女格差により発言しづらい文化的背景にあるが、ここでは自由に書け、自分を表現できる。自ら発信し、道を切り開いたのだ。
目標は世界の多くの人に声を届けること。ガールズパワーが動かしたその夢は、すでに叶い始めている。
●情報は、FRaU2021年8月号発売時点のものです。
Text:Yumiko Nakanishi Edit:Asuka Ochi