こんなご当地グルメ、見たことない!「東京ギフト・ショー 春 2025」に集まった全国のプレミアムフード&アイテム
日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の 見本市「第99回 東京インターナショナル・ギフト・ショー春2025」(以下、ギフト・ショー)が、2月12日から3日間にわたって開催されました。「第17回LIFE×DESIGN」「LIVING&DESIGN2025」「第37回グルメショー春2025」も同時開催され、総出展社数は2728社にのぼったそう。最先端のサステナブルギフトをチェックしに、会場の東京ビッグサイトに行ってきました。
日本各地の魅力とグルメが集うフードショー
ギフト・ショーは、毎年春と秋に、東京&大阪で行われているビッグイベント。基本的には出展社とバイヤーが商談するための場だが、一般の来場者も入場できる。入場料はかからないものの、展示されている商品を購入できないのが残念なところ。けれども雑貨やインテリア、食品、コスメにファッションなど、多彩なジャンルの新商品が一度に見られる貴重な場で、気になる商品についての資料はもちろん、試食できたり試供品がもらえたりするブースもある。
最初にチェックしたのは、同時開催の「第37回グルメショー2025」。「地域を結ぶ、持続可能な食と未来のストーリー」をテーマに、生産者の想いやバックストーリーをしっかり伝えることが今回のねらいだという。全国から集まったご当地グルメや特産品、農産品や加工品が並び、いますぐ買いたい!とウズウズしてしまう。プラントベース食品やフードロス削減のアイデアをテーマにした、ウェルフードコーナーも魅力的だ。
さまざまなご当地プレミアムフードをチェックしながら進むと、「山の恵みプロジェクト」コーナーにたどり着いた。この取り組みでは、山村の特色ある農林水産物や自然・景観、伝統文化などの地域資源を活用した新商品を開発して販売することで、地域経済を活性化して所得や雇用の増大を目指すという。

北海道富良野市や秋田県大館市、群馬県中之条町、熊本県南阿蘇村など、全国の山村が開発したおいしそうな商品が並ぶ
岩手県花巻市の高級りんごでつくったクラフトビールにシードル、宮城県仙台市の農産物をつかったワインやジュース、静岡件静岡市のプレミアム茶葉、熊本県南阿蘇村の有機米など、どれも魅力的なラインナップ。さらには秋田県大館市のフィールドアクティビティや農業体験、グランピングが楽しめる「ノアソビ」コンテンツや群馬県中之条町の農泊プロジェクトなど、体験型の商品も紹介されていた。こんなギフト、もらったらかなりうれしい。私たち都市に住む人々がもっともっと山や海に向かい、その恵みを享受することでWin-Winの関係が結べるんだ、と実感できる展示内容だった。

「つくり手の想いがつなぐ、おいしさと思いやりのバトン」のコンセプトにぴったりの、ファーム&フードデザインコーナー
ファーム&フードデザインの生産者展示ブースには、北海道美瑛町の熟成トマトジュースや同鹿追町の酪農家による牛乳&チーズ、山形県村山市のローズファームで育ったバラの葉のノンカフェインティーなど、おいしそうなアイテムがズラリ。直接生産者から熱い想いやストーリーが聞ける、貴重な場にもなっていた。
グルメ以外にも、地方発のサステナブルなギフトがいっぱい!
ギフトショーの会場には、キャラクター雑貨やインポートギフト、デジタルガジェットと、もらってうれしいアイテムがいっぱい。そんななか、ひときわ目立っていた赤いブースが「にいがた防災ステーション」だ。「地震に水害、大火、雪害と、新潟は多くの災害を経験しているため、新潟県民は防災意識が高いんですよ。イベントに参加する今日も、大変な大雪のなか、新潟から東京に来ました。まったく雪がないと、ホントに快適ですね」とは、説明してくれたブースのスタッフ。

2025年の9月6日から2日間、第10回防災推進国民大会「ぼうさいこくたい2025」が新潟市で開催されるという
にいがた防災ステーションは、新潟の防災に関する知見や経験を集結させ、新しい活用が生まれる防災の総合基地。防災研究や新サービスを開発し、ワークショップやセミナーを開催することで、新しいプロジェクトやイノベーションを創出するプラットホームだという。ブースには組み立て式トイレやレスキューフーズ、ポリ袋をつかった炊飯法など、さまざまな防災アイテムやサービス、ノウハウを紹介。災害大国となってしまったいま、ギフトに防災アイテムをセレクトするのは、かなりアリかもしれない。
そのほか地方自治体のブースで目についたのは、古いもの、つかい終えたものをアップサイクルする試みだ。名産品の横などに展示されており、各自治体の意気込みが感じられる。

長野県下諏訪商工会議所のブースに展示されていた、使用済み消防用ホースをアップサイクルしたバッグ。カラフルかつ防水機能もバッチリ

三重県桑名市のブースには、伊勢古材を活用した味のある家具が展示されていた
今回のギフト・ショーを覗いてみて、民間企業と自治体がタッグを組んで、地方創生に向けて本気で動き出していることがよくわかった。しかも、それぞれのプロダクトがかなり魅力的。会場では購入できないため(悲)、全国のいいものをチェックして現地にいくしかない! 自分へのギフトとして、この春、ぜひ日本のどこかにでかけてみたい。
photo&text:萩原はるな