規格外野菜や賞味期限切れ商品だけが並ぶスーパーでフードロス削減
SDGsという目標が掲げられたことで、問題意識は世界中へ拡散! 各国でさまざまなプロジェクトが立ち上がり、賛同した市民が動き出しています。社会を変えるのは身のまわりから。小さくも偉大な、その一歩を紹介します。今回は、ドイツの取り組みをピックアップ!
形が悪くたっておいしい!
食料廃棄物を減らすスーパー
環境問題に対して意識が高いイメージのあるドイツだが、実は食品廃棄物が多く、その量は世界第5位(ちなみに日本は第6位)。
その状況を少しでもよくしたいと生まれたのが、賞味期限が切れてもまだ食べられる食品や、形が悪いことで市場に出せない野菜だけを販売するスーパー〈サープラス〉だ。
形が悪いというだけで廃棄される野菜。味がよく、価格が安いなら、消費者にとってもありがたいこと。収入の少ない学生や高齢者の生活も支えている。
ベルリンにはホームレスや低所得者に食料を提供する団体Tafelなどがあるが、〈サープラス〉の商品のうち2割はこれらの団体にも寄付されていて、SDGsナンバー1の貧困や2の飢餓をなくすための活動ともいえる。
また、宅配サービスも充実。オフィスプラン、家庭プラン、ビオプランから選べ、ビオプランを選ぶとオーガニック製品のみを選んで配達してくれる。
2017年にスタートアップ企業としてはじまったばかりだが、すでにベルリン市内に3店舗をオープン。ドイツのフードセービング業界におけるオスカー賞「Zu gut für die Tonne(捨てるにはよすぎる!)」も受賞している。
Sirplus sirplus.de/
●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Coordinate:Yumiko Urae Text:Yuka Uchida Edit:Yuka Uchida