東京・表参道の美しいケヤキ並木を望む「imperfect表参道」では、2019年7月のオープン以来、「生活者だけでなく、世界や社会にもよいもの」をコンセプトに、チョコレートやナッツをつかったスイーツやアイスクリーム、コーヒーなどを提供しています。そうした製品の背景にあるものを学べる、ヒントや仕掛けもいっぱいです！

きっかけとなったのは、世界の農園の惨状

「imperfect（＝不完全）」という店名に込めたのは、「たとえ不完全な取り組みだとしても、自分たちでできることから、少しでも世界と社会をよくしていこう」という想い。さらには、世界の食や農業を取り巻くさまざまな社会問題の不完全さも表しています。

カフェの出発点は、世界各地の農園。コーヒーやカカオなどの買いつけを進めるなかで、現地の生産者が搾取されたり、自然が破壊されたりするようすを目の当たりにし、「不完全でも、何かをはじめなければ」と思ったことでした。

そこで生まれたのが、「あなたの『おいしい』を、だれかの『うれしい』に。」をコンセプトにしたマーケット＆カフェ。「だれか」とは、地球のどこかでおいしいを生み出してくれる生産者であり、その舞台となる自然そのものです。

マーケットやカフェで提供しているおいしいものは、現地の方々の自立をサポートし、環境保全に配慮された農園でつくられたものばかり。国産フルーツをつかったアイスキャンディーの原料は、これまで「生産調整」されて廃棄になっていた、規格外の果物です。もちろんどの商品も、おいしさや、かわいさにもこだわっています。

おいしいものを味わいながら、世界を変える一歩を！

マーケットやカフェを利用した方に、投票券をお配りするのも当店ならでは。「環境」「教育」「平等」に関する３つのプロジェクトからひとつをセレクトし、店内で投票できます。名づけて、「Do well by doing good.投票」。「いいことをして世界と社会をよくしていこう」を合い言葉に、日々皆さまに投票いただいています。

2022年3月からのテーマは、「森を再生し、地球とカカオを守ろう！」「ミツバチと共存して作物を育てる養蜂を学ぼう！」「女性たちが学びの機会を得て、活躍する社会を！」の3つ。それぞれガーナの森の保全、コートジボワールの女性教育、ブラジルの女性の社会進出をターゲットにしています。

投開票はこれまで３回行われており、もっとも票を集めたプロジェクトは現地でいま進行中。売り上げの一部を使用して、改善の仕組みがつくられています。その進捗状況は、店内のモニターで皆さまに共有。「あなたの一票」の行方を、おいしいもの片手に見守ることができるのです。

この「Do well by doing good.投票」は、Twitterからも参加が可能です。詳しくはこちらから（https://dowellbydoinggood.jp/project/）。

店内奥のコーヒースタンドでは、南米、アフリカ、アジアの各国で育てられたコーヒーをご用意。社会や環境問題に対する取り組みを行なっている農場から届いた、「よいもの」だけを提供しています。

スタッフと、それぞれの味の特徴やおいしい飲みかた、豆の背景などを語り合ってもらえるよう、カウンターは低めに設定。エスプレッソマシンもカウンターの下に設置し、コミュニケーションを妨げないようにしています。

不完全であるからこそ、世の中をよくしていきたい。

そんな想いから生まれたこのカフェは、2022年7月にオープン4年目を迎えます。最近では、店内から「お母さん、サステナブルって知ってる？　学校で習ったんだよ」なんて声が聞こえてくるほど、皆さんの意識が変わってきたと感じています。

「普段、何げなく口にしているチョコレートやコーヒーに、どんな背景があるのでしょう？」

少しでも興味をひかれた方は、ぜひ「imperfect」を、それを知るきっかけにしてください。

Well Food Market & Cafeimperfect 表参道

東京都渋⾕区神宮前四丁⽬12-10表参道ヒルズ同潤館1F

TEL:03-6721-0766

営業時間 11:00～20:00