「コスタリカの熱帯雨林を守る!」少女2人のアクション
待ったなしの環境問題に対して、世界はどのように行動しているのでしょうか。海や森の汚染問題、カーボンニュートラル、プラスチック、リデュースとリサイクルなど、さまざまな問題への国内外の最新解決策から、未来へのヒントを見つけたいと思います。今回は、コスタリカの少女たちが熱帯雨林や野生動物を守るために創立したNPO団体をご紹介。
9歳の少女たちが立ち上げた
熱帯雨林を救うNPO団体
アメリカからコスタリカに移住した、母ジェニファーと娘のジャニーン。熱帯雨林と野生動物を守りたいと考えた9歳のジャニーンは、1999年、同い年の友だちと2人で〈Kids Saving the Rainforest(KSTR)〉を創立した。
石に色を塗ったペーパーウェイトなどをつくって売り、その売り上げで苗木を買い、近くの森に植樹。母も協力して、いまや大きなプロジェクトに成長した。
〈KSTR〉のミッションは、コスタリカの熱帯雨林と多様な野生生物を守ること。プロジェクト内容は、森林の再生、野生動物のレスキュー、野生動物保護区の運営などだ。
施設は観光地のひとつ、マヌエル・アントニオからほど近い場所にあり、車に轢かれたり、高圧線に触れ感電したりしてしまった野生動物もレスキューしている。
レスキュー後には55%の成功率で野生に戻しているが、保護区では、野生に戻り生き残るのに十分ではない動物たちの保護も行っている。
また、野生動物のためにロープ製の橋を設置し、危険な場所から守ることで減少を防ぐプロジェクトも。老若男女すべての人々に熱帯雨林と生物のことを学んでもらいたいと、世界中からボランティアや団体のツアーを受け入れている。
●情報は、FRaU2022年1月号発売時点のものです。
Text:Yumiko Nakanishi Edit:Asuka Ochi