「プラントフルな暮らし」って? ヴェルヌ華子 ミラノから一時帰国して代官山でイベント開催!
プラントベースとは、植物由来の食材を基本とした食生活のこと。本サイトでプラントベースのレシピを紹介しているヴェルヌ華子さんは、パリのレストランで植物性のみの料理に出合い衝撃を受けたそう。現在は家族と暮らすミラノを拠点に、プラントベースの素晴らしさを広めることをライフワークにしています。そして2024年11月、プラントベースの魅力を伝えるべく一時帰国! 「理想のプラントフルな暮らし」をテーマに、イベントを開催しました。
都心の最新スポットに500人が詰めかけ、プラントベースを体感!
プラントベースとは、plant(植物)+base(土台)、つまり植物由来の食材を基本とした食生活のこと。ミラノ在住のヴェルヌ華子さんは、パリのホテルダイニング「HOY」で偶然出合った植物性のみの料理に衝撃を受けて、プラントベースと栄養学を学んだという。さらにアメリカのホリスティックヘルスコーチングの資格を取り、「Plantful Journey Program」を立ち上げた。現在は、その素晴らしさを広めることをライフワークに、国内外で活躍している。
「一生モノの食習慣を手に入れたい女性のための、プラントベースを軸としたライフスタイルの習慣化を叶える12週間のウェルネス・プログラムを展開しています。今回のイベントのねらいは、植物性の食材を軸にした食事をおいしく食べながら、身体にも地球にもポジティブな循環を生み出すプラントベースのライフスタイルを体感してもらうこと。トークセッションやワークショップ、マルシェなどのコンテンツを用意しました」(華子さん、以下同)
会場は代官山駅前の新スポット「フォレストゲート代官山 TENOHA棟」内のカフェ。新鮮な野菜やキノコなどの食材、キッチングッズ、エコバッグなどが買えるマルシェも開催された
今回FRaU取材陣も参加したのは、料理ワークショップ「旬のおいしさを長く楽しむ 秋の野菜の手しごと」。旬の野菜をマリネやピクルスにして、長く楽しむテクニックを体感するというものだ。日本の味噌や漬物のように、ヨーロッパでもピクルスやザワークラウトなど、発酵させて食品の味わいを長く楽しむ手仕事が伝えられてきた。
「今日はそんな楽しみを学び、体験していただきたいと思っています。テーブルの上に、有機栽培の野菜を販売している京都の『坂ノ途中』さんが用意してくれた試食プレートをご用意。まずは、カロリーは少ないけれど栄養素がとても高いカーリーケールから食べてみてください。よく『プラントベースの食生活で、カルシウムは不足しないの?』と聞かれるのですが、深い緑のお野菜にはたくさん入っているんですよ。ケールはカルシウムのほか、ビタミンや鉄分も豊富。ちぎってサラダにして食べる方が多いと思うのですが、刻んでオリーブオイルと炒めてもおいしいんです。私のオススメは、オリーブオイルとレモン汁をかけてよく揉んで、サラダにすること。しっとりしてゴワゴワ感がなくなって、とても食べやすくなります」
ラデッシュは95%が水分。抗菌作用、抗酸化作用があるという
「二十日大根(はつかだいこん)ともいわれるラディッシュは、サラダやピクルスにして生で食べて、栄養素をそのまま体に取り込んでもらいたい野菜。オイル煮にしてもおいしいですよ! ぜひ葉っぱも捨てないで、野菜炒めにしたりスープに入れたりして楽しんでください」
試食プレートには、ケールとラディッシュのほか、旬のキノコが3種類、生のまま盛りつけられていた。加熱して食べるイメージが強いが、シメジ、舞茸などの新鮮なキノコは生でもおいしく食べられるという。試食したのは、コリコリした面白い食感のハナビラタケ、肉厚でぷりぷり食感の丹波シメジ、ゆっくり時間をかけて育てられた特大エリンギ。添えられた塩麹をつけて、そのまま食べてみる。塩麹の奥深い風味が、キノコの香りや食感を引き出し、「おかわりはないのかな?」と思ってしまうほどの味わい。生で食べるとこんなにおいしいんだ!と驚いてしまった。
ワークショップやマルシェ、トークセッションで一日じゅうプラントベースライフを満喫できたこの日。代官山の会場には500名もの参加者が詰めかけ、プラントベースを取り入れるためのヒントを持ち帰っていった
カラフルな3つの保存食をビンに入れてお持ち帰り
試食した野菜たちをつかって、さっそく3つのレシピを実践!
「ひとつめはラディッシュのハニーレモンピクルスです。ピクルスはお酢で漬けるタイプと塩で発酵させるタイプの2種類あるんですが、今回はハニーとレモンという王道の組み合わせでつくってみましょう。つくりたてもおいしいですが、1週間くらい置いて、好みの発酵ぐあいで食べてみてください」
つくり方はとても簡単。水に塩とハチミツ、黒コショウの粒、レモンの皮を入れて、半分に切ったラディッシュを漬けこむだけ。フレッシュな酸味がみずみずしいラディッシュのおいしさを引き立てて、ポリポリとまらなくなるおいしさだ。
ハチミツの甘みとラディッシュの辛みが絶妙にマッチ!
ふたつめはキノコのイタリアン塩麹マリネ。好みのきのこを塩麹につけ込む簡単レシピだ、キノコは数種類混ぜると、それぞれの味わいで相乗効果が生まれるとか。ご飯のおかずやサラダのトッピングに、炒め物の調味料代わりにと、大活躍間違いなしだ。
旬の味わいを楽しむ手仕事から生まれた3つの瓶詰め。彩りもとても美しい
最後のひと品は、ケールのジェノベーゼソース。通常はバジルと松の実でつくるジェノベーゼソースを、生のケールとアーモンドにアレンジしたひと品だ。パスタやパンに合うだけでなく、野菜のディップにもぴったりの、クセのないソースだった。
どのレシピも手軽で簡単、野菜を余すことなくまるごと、そのままの味わいで楽しめる。これらはアレンジがきくのもポイント。参加者たちは「ケールって思ったよりクセがないですね」「ラディッシュってハチミツと合うんだ!」「キノコを生のまま楽しめて最高」など、大満足で3つを試食し、残りをビン詰めにして持ち帰っていった。
2025年も、日本でこうした対面イベントを開催予定だそう。参加するだけで心と身体が浄化されるplantfulな一日を、ぜひ体感してみてほしい。
◆ヴェルヌ華子
プラントベース ウェルネス コーチ、プラントベースを軸としたライフスタイルの習慣化を叶える12週間のウェルネス・プログラム「Plantful Journey Program」主宰(https://www.plantful-journey.com/)。現在、フランス人の夫と2人の子どもとともにイタリア・ミラノ在住。十数年間、ラグジュアリーブランドのパリ本社ファッション本部でマーチャンダイジングに携わったのち、プラントベースの食生活を築くサポートをするプログラムを立ち上げる。また、パリやミラノでケータリングやポップアップディナーなどを開催。2023年夏、パリ・コルドンブルー調理学校のPlant-based Culinary Artsディプロマコースで、日本人として初めて学ぶ(Instagramはコチラ)。
Photo:横江淳 text:萩原はるな
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