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“まちびらき”した高輪ゲートウェイシティで、ロボットとスイーツを堪能!
“まちびらき”した高輪ゲートウェイシティで、ロボットとスイーツを堪能!
FEATURE

“まちびらき”した高輪ゲートウェイシティで、ロボットとスイーツを堪能!

3月27日、ついに“まちびらき”をした「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」(以下、シティ)。これまで、高輪ゲートウェイの駅名については、「長い」「意味わからん」など評判が芳しくないケースもあったうえ、乗降客数も山手線の駅のなかで最少でしたが、なるほどJR東日本は、日本で初めて鉄道が通ったこの地にあらたな“シティ”をつくるという壮大な野望があったからこそ、あんなネーミングをしたのですね。う〜ん……などと納得しつつ、できたての“まち”を見てきました。

よくぞまあ、東京にまだこんなに広い土地が

写真中央下に少し見えている白い屋根の建物が高輪ゲートウェイ駅、背後の3つのビルに加え、写真右側にあと2棟、巨大ビルが建つ予定

シティは、とにかく広い。まちの“長さ”は南北1.6km、敷地面積は95ヘクタール。3月末時点で公開されたのは南端のエリアだけなのだが、このなかに駅も巨大なツインビルもあって、見て回るだけでもひと苦労だ。

そんななか、まず目を惹いたのが駅の南口改札を出たところ、ツインビルとの間の広場をゆっくり反時計回りに周回していた冒頭写真の乗り物「iino(イイノ)」。四角い木製の台座に、ブーメラン型の木の板を何重にも積み重ねたようなつくりの、“いつでもどこでも乗り降りできる、立ち乗りタイプの自動走行モビリティ”らしい。

物欲しそうに眺めていると、イイノに乗ってデモンストレーションしていた係のお兄さんに、「乗ってみますか」と声をかけられた。もちろん、挑戦しますとも! イイノはふだん時速5kmで走行しているが、人が50cm以内に近づくとスピードを緩めてくれる。天板の手すりを握り、台座の空き部分にひょいと立ち乗りすればOK。簡単だ。台座スペースは3ヵ所あるから、最大3人が同時に乗れるようだ。

総合インフォメーションが、イイノの“発着所”にもなっている。イイノのユーモラスな「顔」の、両目の間にある赤い丸は緊急停止ボタンだ

私が乗っている間、先ほどのお兄さんが歩いて伴走(?)してくれる。

「乗ってみると、結構速く感じるでしょう? でも、人が歩く速さと、ほぼ同じなんですよね。ちょっと怖かったり、降りたいときには、手すりに『SLOW』と描いてあるセンサーに手をかざしてください。減速してかなりゆっくりになりますので。降りる際は、必ず進行方向に降りてください。逆は危険です」(お兄さん)

言われたとおり、SLOWに手をかざすと、イイノが大幅にスローダウン。うまく降りられた。これはよくできている。先端に“目”などがついていて顔になっているところもかわいい。なんとも、ほっこりさせるモビリティ・ロボットだ。

駅ナカなのに、こんな本格的スイーツが!

駅構内にあるカフェで本格的ジェラートを

ちょっと小腹が空いたので、駅の南改札を入ったところ(駅舎の2階)にある「MAISON CLASSIC CAFE」に入ってみた。宇治抹茶と濃厚ミルク、2種盛りのジェラートを注文(上写真)。駅舎の複雑な構造の天井を眺めながら食べるのもオツなものだ。ここ、平日は朝7時から開いていて、ホットドッグやBLTサンドイッチもあるから朝食にもピッタリだ。 この上階には、同系列でシュークリームの製造販売をする「MAISON CLASSIC FACTORY」と、昼はティーラウンジ、夜はバーになる「〜SALON」がある。

駅舎3階のシュークリーム専門店

目の前でキャラメリゼされるブリュレシュークリームの訴求力はハンパない

この「ファクトリー」がよくできているというか、ガラス越しにブリュレシュークリームを焼き上げ、キャラメリゼするところが見えて……1個780円といいお値段だけど、そりゃあ、甘い香りにもつられて、ついつい買ってしまうでしょ!

ボリューム満点のブリュレシュークリーム

特別に駅構内を見渡せるサロンのテラス席でいただいてみたが、外はサクサク、カリッで、中はクリームがトロリ。しかもデカくてかなり食べ応えがある。値段にも納得だ。

駅ナカとは思えない本格的なサロン

ファクトリーの向かいには、ティー&バーラウンジの「サロン」がある。駅舎の3階だというのに植栽豊かなテラス席があり、店内の天井高は8mと開放感あふれる。

奥がダッチパンケーキ

ここの“名物”がダッチパンケーキ。デザート系でだけではなく、ハム、ベーコンや野菜を載せる食事系としてもイケるそうだ。それにしても構内にこんな本格的なラウンジがあるなんて。ここ、ホントに山手線の駅ですか?

駅前なのにオシャレな空間でちょっと一杯やれる「ZERO-SITE」

まちびらきの日にはオーガニックワインとフィンガーフードが提供されていた

さらに、改札外にはなるが、上写真のようにサステナブルなフードやドリンクを提供する、期間限定(7月31日まで)のナイトミュージアムバー&クラブの「ZERO-SITE」もある。広大なイベントスベールやギャラリー空間もあるが、1階のバーラウンジは落ち着いた雰囲気で、仕事帰りにシャレた「ちょっと一杯」ができそうだ。

目玉キョロキョロ! かわいすぎるデリバリーロボ

飲食物のデリバリーロボ。かわいい

それはともかく、シティ最大のウリは、各所に前述の自動走行ロボット・イイノのようなロボットを配置しているところ。たとえば上写真はデリバリーロボット。シティ内のオフィスなどからスマホの専用アプリをつかってオーダーすると、シティ内の飲食店からこのロボットがフードやドリンクを運んでくれるそうだ。パンダのように周囲が黒くなっている“目”を光らせ、「左に曲がります」など“声”も発しながら走るさまはとってもかわいい。まだテストに毛が生えた程度の段階のようだが、将来的にはシティ内のどのルートが混雑が少ないか、考えながら走るというからスゴい!

左が警備ロボット、右がお掃除ロボ

さらには、セントラル警備保障の警備ロボット「C-SParX(シースパークス)」(上写真左)もお披露目されていた。複数装着されているカメラで異常を察知できるそうで、これまで警備員がおこなっていた巡回作業などを、ここシティではシースパークスが代わりにやることになるのだという。

そして上写真右側は、オカムラ製のお掃除ロボット。将来的にはロボット同士が連係、情報交換をし合って効率的にシティ内を動き回るようになるというフレコミだ。

シティ広場から高層ビルを見上げる。いい天気のときはかなり気持ちいい

広場にはこんなアート作品も

広場には、フランス人建築家&アーティスト、エマニュエル・ムホーさんのアート作品「100色の道」もある。グラデーションになった100色のポール一本一本に2025年以降100年の年号が描かれたもので、これをくぐり抜けて楽しむ。たしかに、ここを通るとちょっとハッピーな気分になれるかも!

というわけで、これまで利用者の少なかった高輪ゲートウェイ駅。一度行ってみる価値は大アリだ。

Photo:島根道昌 Text:舩川輝樹(FRaU)

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