スイーツ王国・神戸の老舗=増田製粉所が紙パッケージにこだわる理由【PR】
1907年に「宝笠ブランド」の小麦粉を発売以来、110年以上にわたって日本のスイーツ発展をサポートしてきた増田製粉所。兵庫県神戸市を拠点とし、良質の小麦をふんだんに使用することで、名だたるパティシエたちの信頼を集めています。同社技術部兼営業部の木曽林直樹さんは、その舞台裏を支えている若きキーパーソン。仕事の魅力やサステナブルな取り組みについて、お話を伺いました。
名作スイーツを生み出してきた「宝笠」
製菓業界に知れわたる「宝笠」ブランドを擁し、薄力粉の名門メーカーとして確固たる地位を築いてきた増田製粉所。もともとお菓子やパンが大好きだったという木曽林さんが同社に入社したのは、それらの原料からかかわれることに魅力を感じたからだという。
「もともと小麦粉などをつかってマフィンやピザなどを焼くのが好きだったんです。ホワイトデーに手づくりの焼き菓子を配ったところ、翌年のバレンタインデーにはチョコレートをいっぱいもらいました(笑)。お菓子やパンだけでなく、たこ焼きにうどん、お好み焼きにも小麦粉は必要不可欠。入社した際には、大阪出身の私にとって、小麦粉は毎日のように口にする身近な存在だと、あらためて感じました」(木曽林さん、以下同)
木曽林さんは新商品の開発と営業支援に携わり、イベントの企画や運営も担当。営業担当者とともにパティシエやメーカーのもとを訪れ、スイーツやパンの原料となる小麦粉を紹介している。
「『手の届く贅沢』への注目が高まっていることから、高級菓子に加えて付加価値の高いパンへのニーズも高まっています。そこで口溶けがよくなるお菓子用の小麦粉を、パンにも応用した新商品『ヴィエンヌ』を開発。ペストリーやブリオッシュ、菓子パンなどが口溶けなめらかに焼き上がるよう、独自に配合した小麦粉です。最近話題の生ドーナツをつくるにも最適な製品。提案時には、社内の加工室でひたすら生ドーナツをつくっては営業先にお持ちしていました」
増田製粉所では高品質の小麦粉を提供することと同時に、SDGsの意識も大切にしている。
「製造時の廃棄ロスを減らすことが、おのずとSDGsにつながると思っています。これまで、品質を確認するために試作したパンなどはロスになりがちだったのですが、これらを社内販売することで解決。試作品に対する反応も見られて、一石二鳥でした。社員たちから『おいしいね』と言われると、モチベーションもアップします」
小麦という農作物を取り扱っていることから、環境保全についての取り組みにも真剣に向き合っていると木曽林さん。宝笠の売上げの一部を熱帯雨林保護にあてるほか、カラマツの植樹にも役立てている。
「一般的に業務用小麦粉の流通は、紙袋に入れた状態でおこなわれています。その理由は、包材の強度や運搬の利便性のほか、小麦粉の性質にもあります。小麦粉を挽いた直後は、酵素活性の働きによってスイーツやパンのふんわりした食感が出しにくいといった影響が出てしまいます。そこで小麦粉の品質を安定させるために、サイロや紙袋で空気に触れさせながら2週間ほど寝かせてからお客さまのもとへ出荷。ちなみに創業当時は、より通気性の高い綿製の袋を包材として使用していたようです」
同社では業務用製品に使用する紙袋について、地球にやさしい植物由来の紙パッケージを使用することで、プラスチックごみを年間3.5トン削減しているという。
地球にも小麦にもやさしく、つかう人のテンションもアップ!
創業から100年以上にわたって、名だたるパティシエに認められた小麦粉を提供し続けている同社。家庭用の小袋製品においても、プラスチックではなく紙製のパッケージにこだわっているという。そこには、「家庭にも高品質の小麦粉を届けたい」という想いが詰まっている。
「紙製ではありますが、必要最低限のフィルム加工は施してあるので、水濡れには耐えられます。袋を密閉するチャックはついていないものの、クリップなどで留めれば大丈夫。利便性はプラスチック製に負けるかもしれませんが、昔ながらの紙パッケージに今後もこだわっていきたいと考えます。カッコよくて地球環境によく、小麦も喜ぶ。宝笠ブランドにふさわしい高品質の小麦粉を提供するだけでなく、よりよい社会に向けた取り組みを推進することで、多くの方々に評価いただける会社を目指したいと思っています」
text:萩原はるな
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