養蜂の学びを通じて、
カシューナッツ農家に3つのいいことを。
世界と社会をよくすることを目指して実施するプロジェクトを皆さまと一緒に決めよう、という取り組み「Do well by doing good. プロジェクト投票」のシーズン4が、2022年4月1日から始まりました。投票期間は、2023年の3月31日までの1年間。1人でも多くの皆さまにこの取り組みを知っていただき、投票に参加いただける人が1人でも多くなるよう、3つあるプロジェクト候補をひとつずつご紹介。本記事では、「教育」をテーマにしたプロジェクト候補について詳しくお伝えします。(Do well by doing good.プロジェクト投票シーズン4の概要はコチラ)
世界中のミツバチを襲っている「蜂群崩壊症候群」が、
カシューナッツの収穫量にも影響を…
世とっても仰々しい漢字が並び、字面だけでもその深刻さが伝わってくる「蜂群崩壊症候群」。それは、まさにミツバチが大量に失踪・消滅してしまう、と言うもの。1990年代の初頭からミツバチの消失は確認されていましたが、その原因はいまだに特定されてなく、現在もミツバチが減っている地域や年が確認されています。しかし、FAO(国際連合食糧農業機関)の調査によれば、世界の食料の90%を供給している100種類の作物のうち、70種以上がミツバチの受粉に支えられていると言うのです(※)。そしてもちろん、コートジボワールのカシューナッツも…。このままでは収穫量が減ってしまい、暮らしも不安定になってしまう可能性があります。そこで、シーズン4のプロジェクト候補としてテーマの一つに選んだのが、ミツバチを増やすことにつながる養蜂の「教育」です。
(※)“Beekeeping to buffer against economic shocks caused by natural hazards in Somaliland”
砂漠化対策だったカシューナッツは、今や生産量世界一位
コートジボワールではそもそも、カシューナッツは砂漠化対策として導入されました。それを政府がカシューナッツ産業の組織化に向けて取り組み、その結果、今ではコートジボワールの代表的な輸出農産品のひとつに。生産量としては世界一位(2019年)でそのシェアは2割程度まで成長しました。さらに近年では、カシューナッツが、栄養豊富で美容や健康にも効果が期待できる健康的な食品として需要が高まっていて、カシューナッツの世界的な消費量も年々増加していると言われています。しかし一方で、コートジボワールは、世界でも貧困率が高い国。カシューナッツ農家も、収入源が一つのため収穫量の減少や価格変動の影響を受けやすく、収入が安定しない状態にあります。また、ジェンダー・ギャップ指数2021(※)のスコアが「0.637」と調査対象156カ国中134位でもあるため女性は就労機会が少なく、さらに貧困から抜け出しにくいのが現状です。そんな女性たちに養蜂を学んでいただくことで、安定的なカシューナッツの収穫に寄与でき、彼女たちの働く機会も創出する。養蜂の教育というプロジェクトテーマは、そんな双方にいいこと、にもつながる可能性があるのです。
※世界経済フォーラム(WEF)が発表している男女格差を示すスコア。政治・経済・教育・健康の4分野に分け男女格差を「女性÷男性」で計算し、0が完全不平等で1が完全平等となる算出方法。1に近い国ほど男女が平等と言える指標。
養蜂の学びによって生まれる、3つのいいこと
プロジェクトを通じてコートジボワールの女性たちに、養蜂を学んでいただくことで、3つのいいことが期待できると考えられます。①養蜂による女性の就労機会の創出②受粉を助けるミツバチが増えることでカシューナッツの生産量が安定・増加③養蜂で採れる蜂蜜販売によって副収入が発生。この3つのいいいことが、女性が貧困から抜け出しやすくなるきっかけにつながることを目指します。
あなたの1票が、コートジボワールに養蜂という教育をもたらし、カシューナッツ農家やコートジボワールの女性たちの笑顔を咲かせる、きっかけになるかもしれません。ぜひ一緒に「世界と社会をよくしていく」アクションを。imperfect表参道の店頭投票のほかにも、Twitterで「#DWBDG_教育」をつけて投稿することでも、投票に参加いただけます。
投票シーズン4の
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