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武藤千春 長野・小諸と東京の二拠点で「本気の農ライフ」実践中!
武藤千春 長野・小諸と東京の二拠点で「本気の農ライフ」実践中!
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武藤千春 長野・小諸と東京の二拠点で「本気の農ライフ」実践中!

気候危機という大きな困難を前にしても、立ち尽くすのではなく、一人ひとりが小さなアクションを積み重ねることで道は拓けるはずです。自ら積極的に学びながら、あるいは自然の最前線に身を置きながら、地球環境に目を向け、未来に向かって動き始める武藤千春さんに話を聞きました。

「有言即行」がテーマ
防災士の資格も取得

2011年、E-girlsとして華々しくデビューし、トップアーティストとして活動してきた武藤千春さん。独自の世界観と卓越したセンスで、“女の子が発信するメンズファッション”という斬新なコンセプトのユニセックスストリートブランド「BLIXZY」を発表、クリエイティブディレクターとして企画、デザイン、モデル、PRなどマルチに活動をしていた彼女が長野県小諸市に居を構え、東京との二拠点生活を始めたのは2019年のことだった。

「親戚から20坪ほどの小さな畑を借りて、独学で無農薬の野菜づくりを始めました。トマト、ナス、ピーマン、パプリカ、大根、じゃがいも、ゴーヤ……。トマトだけでも6種類くらい育てていて、とにかく多品目。畑ではたくさんの野菜たちが元気に育っています。もともとは祖母の移住をきっかけに、優雅な二拠点生活が送れたらいいなくらいの気持ちで始めた小諸での生活でしたが、畑を始めてから、その面白さにすっかりハマってしまいました。早朝から畑に行って土をいじる生活が日常になってしまい、いまでは8割以上小諸にいます」

畑は1000坪まで拡大。無農薬野菜のほかに、荒れ果てた耕作放棄地を借りてぶどう畑として蘇らせ、ワインをつくる「KOMORO dé WINE PROJECT」も始動している。毎日自然のなかで過ごし、東京では感じることがなかった、微妙な気候の変化もわかるようになったそう。

「湿った空気や風で、あ、もうすぐ雨が降るな、とか。小さな変化をキャッチできるようになりました。朝、昼、晩。昨日、今日、明日。当たり前のことだけど、同じ空の日はふつかとない。季節の移り変わりや気候の変化は、すべて自然が教えてくれているのだと気づく。私たち人間は自然に合わせていくことが何より大切なんですよね。植物は本当に正直で、いい変化も悪い変化も両方影響が出るから面白い。雨が降った次の日の朝、畑に行くと作物の成長具合が目に見えてわかるんです。東京で仕事をしていた頃は、ああ、今日は雨でだるいなあなんて思っていたのに、ここでは雨が降らないのは死活問題。干上がった畑を見て、お願いだから雨降ってと願っている自分がいるし、雨が降った日には、これぞ恵みの雨! と小躍りしている自分がいます(笑)」

災害への知識は不可欠
大切なのは自助と共助

自身の畑仕事に加えて、イケてる農ライフを届けるべく、農ライフブランド「ASAMAYA」を立ち上げたり、地域の耕作放棄地への取り組み、さらには小諸市農ライフアンバサダーにも就任。連携しながら新しい農とのかかわり方を模索し、同市の魅力発信やイベントの企画なども手がけている。悠々自適な二拠点生活どころか、武藤さんの小諸ライフは東京以上にアクティブだ。そんな多忙な日々を過ごすなか、2021年に防災士の資格も取得。

「認定NPO法人・日本防災士機構が認定している資格で、地域やコミュニティーにおける防災力を高める活動や、災害時の防災リーダーとしての正しい率先行動が期待されています。実は私の家族は阪神・淡路大震災を経験していて防災に対する意識はすごく高かったんですが、私自身は千葉県を襲った令和元年の大豪雨での経験がきっかけになりました。千葉に住むフォロワーの方からSNSを通して、現地の状況をぜひ発信して、と連絡がきたんです。発信するのはもちろんですが、私はすぐに、オムツやナプキン、充電器などの物資を持って現地に向かいました。そこで自然災害の脅威、疲弊した人々の姿を目の当たりにして、とてもショックを受けました」

小諸で自然に根づいた生活を送るなかで、防災への意識はさらに高まったといいます。

「気候危機による自然災害は拡大し、被害は毎年増加してるように感じます。そんななか、これから起こるかもしれない大きな災害のときに私には何ができるのか? と強く意識するようになりました。たとえば地震や土砂崩れがどうして起こるのか、そのメカニズムを知っているだけでも違うし、災害に対する知識は本当に大切だと思います。そして誰かの助けを待つのではなく、自分や家族、大切な人たちの命を守れるよう、さまざまな想定をして、知識を蓄え、備える必要があると思うのです。そして身の回りの人だけに限らず少しでも多くの方に、私が学んだことやこれから学んでいくことをシェアできたらいいなと思っています」

PROFILE

武藤千春 むとう・ちはる
歌手・実業家・ラジオDJ。1995年東京生まれ。2011年~2014年、アーティストFlower、E-girlsとして活動。2015年よりユニセックスストリートブランドBLIXZY(ブライジー)を設立し、トータルプロデュースを行う。現在は東京と長野県小諸市での二拠点生活を送りながら活動の幅を広げている。畑での野菜やワイン用ぶどうの栽培に取り組みながら、クリエイティブな農ライフの魅力を届けるべく2021年に農ライフブランドASAMAYAを立ち上げる。ブランドプロデュースにとどまらず、長野県内で出会った面白い農家たちの野菜や果物、その加工品なども販売。2022年からはCHIHARU名義でのアーティスト活動もスタート。また、J-WAVEでナビゲーターやMC、ナレーターとしても活躍中。chiharu.blixzy.tokyo

●情報は、『FRaU SDGs MOOK 話そう、気候危機のこと。』発売時点のものです(2022年10月)。
Photo:Masanori Kaneshita Hair & Make-Up:Moeka Omi(PUENTE) Text & Edit:Chisa Nishinoiri
Composition:林愛子

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