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イタリア発、「自然へのアモーレ」から生まれたナチュラルコスメ
イタリア発、「自然へのアモーレ」から生まれたナチュラルコスメ
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イタリア発、「自然へのアモーレ」から生まれたナチュラルコスメ

「L’ERBOLARIO(レルボラリオ)って、どんなブランド?」と聞かれて答えられるあなたは、かなりのコスメフリークかイタリア通。1978年創業、日本には2021年に上陸したばかりの、イタリアを代表するナチュラルコスメブランドなのです。ブランド創業者夫妻の息子であり、レルボラリオの事業開発を担うルイージ・ベルガマスキさん(写真中)と、輸出部門の責任者であるアンドレア・グルーベルさん(同左)が来日されたのを機に、FRaUのプロデューサー兼編集長・関龍彦(同右)が2人を訪ね、話を伺いました(前編)

 まずは「レルボラリオ」というブランドについて説明いただけますか?

ルイージ レルボラリオの語源は、薬草採集を意味するイタリアの古語「エルボラーレ」。私の父であるフランコ・ベルガマスキと、母のダニエラ・ヴィッラが開いた小さなハーブ薬局からスタートしました。イタリア北部の街・ローディで自然派化粧品を専門に扱いはじめたのですが、40年のときを経て、イタリア国内に171の店舗、約5500の販売店を持ち、1000万以上の家庭で愛用されるまでに成長しています。

アンドレア 原料となる植物は、アッダスッド自然公園内に所有している自社の有機農園でも栽培しています。農園をつくる際には、そこで生きる動植物をリストアップし、生態系に影響がないよう配慮。創業以来、そうしたエシカルな価値観は脈々と受け継がれています。

イタリア北部のローディにある本社。自家農園の広さは、東京ドーム5個分ほどにあたるそう

 植物園や植物図鑑がそのままコスメになったようなブランド、というイメージですね。40年も前からサステナブルな取り組みを行っておられますが、当時のイタリアでは、そうした考えは当たり前だったのでしょうか。

ルイージ 最近では、環境問題について多くの方がセンシブルになっていますが、当時はとても独特だったようです。こうした意識の変化は、地球温暖化やプラスチックの問題が目に見えるようになってきたからではないでしょうか。ただ、植物由来の化粧品にこだわってきた私の両親には、自然とのつながりを常に感じるとともに、「地球がつくってくれたものをいただいている」という意識が強くあったのでしょう。自然をリスペクトする行動をとることが、とてもナチュラルだったのだと思います。

まるで植物園のような、レルボラリオのオーガニック農園。羊が草を食べ、ウサギが跳ね回る姿も見られるという

 とても早い時点で、動物実験の廃止を訴えられていたそうですね。

ルイージ 創業当初から、絶対に行わないことを信条としていました。40年前はヨーロッパでも動物実験が行われていたのですが、2004年からは禁止されています。「禁止されたからやめた」のではなく、「禁止されるために戦った」ということが私たちの誇り。動物愛護団体と協力して、実験を禁止するための署名活動などを行なってきたのです。

現在でも、動物実験を経た商品でないと輸入の許可が下りない国もあるのですが、どんなにビジネスチャンスにつながろうとも、そうした国とは取引をしないことにしているのですよ。

関 創業当初からサステナブルな取り組みをずっとされてきたのに加えて、太陽光パネルによる自家発電を行なったり、冷暖房に地熱や地下水を活用したりと、その意識は弱まるどころか強まっているように思えます。その進化の理由はなんでしょうか。

アンドレア すべての根幹にあるものは、自然に対するアモーレ(=愛)です。もともと創業者夫妻は、フランコが銀行員、ダニエラは教員としての道を歩むはずだったのですが、その未来を捨てて、自然と生きていくことを選びました。その理由は、自然が大好きだったから。そうした創業者の哲学が、私たちのDNAに入っているのでしょう。

この秋デビュー予定の「ローザ プルプレア コレクション」。ほとんどのバラの先祖とされる品格あふれるガリックローズを使用した、パフュームやボディオイル、バスジェル、ボディクリーム、パフュームドソープをラインナップ

アンドレア 私たちは、そうして培ってきた取り組みに対する歩みを止めたくない、と考えています。近年はテクノロジーの進化によって、さらなるサステナブルな配慮が可能になってきました。たとえば、環境にやさしいソリッドシャンプーのように、かつてはつくれなかったものが多く開発されています。

私たちが伝統的にもっている、自然へのアモーレとパッションは今後もずっと色褪せることがありません。こうした「トラディショナル」と「イノベーション」を掛け合わせることで、よりできることが増えていくと考えているのです。

―――後編では、イタリアのSDGsへの意識について伺いますーーー

text:萩原はるな

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