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宮尾俊太郎「身体の基本をつくる『ベース食』とは?」
宮尾俊太郎「身体の基本をつくる『ベース食』とは?」
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宮尾俊太郎「身体の基本をつくる『ベース食』とは?」

毎日の暮らしに欠かせない「食」と真摯に向き合う人が増えています。地域とつながって畑を耕したり、コロナ禍に苦しむ飲食店を応援したり、食事から健康を考えたり。食に思いを巡らせ、未来を考える、バレエダンサーで俳優の宮尾俊太郎さんに話を聞きました。

「ベース食」スタイルに変えて
身体の調子がすこぶるいい

コート¥83600、シャツ¥49500、パンツ¥59400(すべてYOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモトプレスルーム)☎03-5463-1500

20歳でKバレエカンパニーに入団し、プリンシパルとして数え切れないほどの舞台に出演。近年はバレエの振りつけ、演出のほか、ミュージカルやテレビなどで俳優としても活躍している宮尾俊太郎さん。その肉体美は洋服の上からでもハッキリわかる。強く、しなやかな筋肉を纏い、指先の動きひとつにまで研ぎ澄まされた美意識が宿っている。一流のバレエダンサーとは、たたずまいだけでこうも美しいのかと、惚れ惚れする。彼の肉体を形成しているのは、日課のストレッチとトレーニングにほかならない。27歳のときにケガをして以来、健康面には人一倍気を使っているそう。とくに大切にしているのが、日々の食事管理だ。

「僕は『ベース食』を決めています。ベビーリーフ、スーパースプラウト、オーガニックレモン、平飼い卵、グラスフェッドビーフ。ゲランドの塩、木桶仕込みの醤油、あとはザジェッドのオーガニック エキストラバージンオリーブオイルや有機金ごま油など、上質な油をとる。自炊するときは、朝昼晩いつでもいいから、このベース食を食べる。それ以外はガマンせず、自由。新型コロナウイルスの影響で外食する機会はすっかり減りましたが、会食など外で食事をするときは好きなものを何でも食べます。お酒も飲みますし、大好きなラーメンも週イチですね」

さぞや厳しい食事制限を課しているのではという予想に反し、食生活はいたって柔軟。TPOに合わせ、まわりの人たちに気をつかわせることなく食事の時間を楽しみたいという。そして、とにかく勉強熱心。「アダムスキー式腸活法」や栄養科学博士オーガスト・ハーゲスハイマーさんの食事法を勉強したり、かつてはよりストイックに、糖質制限やグルテンフリーなど制限系の食事法を取り入れていた時期もあるなど、さまざまな食事法を勉強し、実践してきた。そしていま、ベース食スタイルに変え、すこぶる調子がいいそう。

「食事制限をすると食べられるものが少なくなるので、どうしても栄養が偏ってしまいますよね。制限をして削るという行為も、少しネガティブに感じます。大切なのはバランス。あらゆることを試した結果、ストレスなく自分の身体に合うものが一番だな、と。発芽玄米を食べていた時期もありましたが、僕の場合、お腹にガスがたまる感じがして、練習のある日には向かない。正直なところ、いろいろ考えながら食べるのって、めんどうくさいんですよね(笑)。ベース食で身体の基本をつくっておけば、ガマンせずに続けられる。ベース食に飽きて中断すると、ダルくなったり肌ツヤが悪くなったりして、結局身体が欲してくるんです」

環境に注目すると、
あらゆることが好転していく。

摂る食材を取捨選択するなかで、「それぞれの食材が育ってきた環境に注目するようになったのは必然だ」ともいう。

「自分の身体に合ったおいしいものを探すうちに、それらがどういう環境で育ったかが大事なんだな、と気づきました。正しい環境で育ったものは栄養価が高いし、味が濃く、おいしい。信頼のおける生産者から直接購入することで、新しい出会いやコミュニケーションが生まれます。そういう食を通した体験は、すごく楽しい。そして環境に適したものを食していると、自分のコンディションも上がって、いいことずくめです」

自身を取り巻く環境にも変化があった宮尾さん。2020年9月には、16年間在籍したKバレエカンパニーを退団し、俳優業を軸に活動すると発表した。

「これから何をどうやって生きていくか、まだ自分でもわかりません(笑)。結果に抗わず、何かに執着することなく、そのとき心が動いたことに純粋にアプローチしていきたいですね。僕の心の師匠は、大自然です。あるとき、風に揺れる木を見ていて、ムダな抵抗がなく美しいと感じたんです。風に身をまかせ、大地にしっかり根を張り、華やかに花を咲かせ、はかなく散っていく。自分もそんな風に、自然に身をまかせ、寄り添って生きていきたいですね」

PROFILE

宮尾俊太郎 みやお・しゅんたろう
バレエダンサー・俳優。1984年北海道生まれ。熊川哲也氏にあこがれ、14歳よりバレエを始める。2001年、17歳でカンヌ・ロゼラ・ハイタワー・バレエ学校に留学。2004年、Kバレエカンパニーに入団し、2015年プリンシパル(最高位ダンサー)に昇格。2014年には自らが座長を務めるBallet Gentsを結成。演出・振りつけを手掛ける。テレビドラマやバラエティ番組、映画、ミュージカルなどにも出演し、活動の幅を広げる。美×健康×芸術を追求する宮尾俊太郎メソッドを楽しく学べるオンラインサロン「Miyao Studio」を開設。https://lounge.dmm.com/detail/3301/

●情報は、FRaU SDGs MOOK FOOD発売時点のものです(2021年10月)。
Photo:Satoko Imazu Styling:Shuichi Ishibashi Hair & Make-Up:Tsuyoshi Otonari Edit & Text:Chisa Nishinoiri

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