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高橋メアリージュンが本気で農業を学ぶ理由「フードロス削減に必要なこと」
高橋メアリージュンが本気で農業を学ぶ理由「フードロス削減に必要なこと」
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高橋メアリージュンが本気で農業を学ぶ理由「フードロス削減に必要なこと」

気になる人のサステナビリティに対する考えや思いについて紹介するCover Interview。今回は、女優・高橋メアリージュンさんインタビューの後編です。彼女は、6月に最終回を迎えたドラマ『マイファミリー』(TBS系)で主人公のビジネスパートナー・立脇香菜子を熱演し、女優としての評価をますます高めました。その熱も冷めやらぬなか、先日、ドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(9月20日スタート、MBSにて毎週火曜 深夜0:59~TBSでは毎週火曜 深夜1:28~放映)で主演することが明らかに! 人気シリーズ実写版『闇金ウシジマくん』シリーズで、山田孝之さん演じるウシジマのライバル的存在が、メアリージュンさん演じる犀原茜。その「サイハラ」が主人公となるドラマです。女優として乗りに乗っているメアリージュンさんの次なる演技が、楽しみでなりません


犀原茜が主役になって帰ってきます! 写真提供/高橋メアリージュン

これだけ多忙ななか、プライベートではボランティアとしてフードロス削減のための活動をしたり、フィリピンを大型台風が襲えば、いち早く被害者救済のための寄付金を募ったり。メアリージュンさんは、まさに「行動を起こす人」なのです。

彼女の行動の源泉は何なのか。フードロス削減のための活動をはじめた経緯を語っていただいた前編につづき、今回は、なぜ本気で農業を学ぶようになったのかを伺います。

ーーー前編はこちらーーー

すぐに捨てられがちな「腐ったバナナの法則」

前回、私が取り組んでいるフードロスの問題についてお話しさせていただきました。日本国内で、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品の量は、年間で約600万トンに及びます。これは、地球上で飢餓に苦しむ人たちに向けた世界の国々からの食料援助量、年間420万トンの1.4倍にあたり、アジアではワースト1位になっています。

たとえば、日本では廃棄されるバナナが非常に多く、フードロスの観点からも深刻な問題になっています。バナナ輸入会社のなかには、年間で1000トンものバナナを廃棄処分にしているところもあると聞きました。

バナナって、たとえば箱に23房入っているとして、それが1房でも傷んでいたら箱ごと廃棄するそうなんです。1房ずつチェックするには人手が足りませんし、傷んだバナナを抜くと1箱の重量が減り、買い取ってもらえないのだとか。

最近は、廃棄バナナをジュースにして販売するプロジェクト等もあるので、そういう活動がもっともっと広がっていくといいなと思っています。それ以前に、つくりすぎずに済む仕組みができれば理想的ですよね。

いちごのアップサイクルイベントで、一緒にフードロスの取り組みをしているモデルの近藤しづかさんと。 写真提供/高橋メアリージュン

社会人向け農業学校「アグリイノベーション大学校」を修了

私自身、活動をはじめた当初は、フードロスや農業についての知識はほぼゼロでした。けれど、実際にいろいろな生産者の方たちとお目にかかるうちに、「皆さんに失礼のないよう、農業を学んで最低限の知識を身につけたい」と思うようになって。2021年の2月に社会人向けの農業学校「アグリイノベーション大学校」に入学し、オンラインで農業の技術と経営について履修。今年2月に、無事修了することができました。

修了証書! 写真提供/高橋メアリージュン
 

学校ではオンラインでの勉強のほかに、月に2回ほど畑に行き、農法や野菜の手入れの仕方などを教わる実習がありました。クラスメイトとサツマイモを収穫したり、採れたての野菜をキッチンカーで調理してもらってみんなで食べたり。大人になってから自給自足をしている方々を「素敵だなあ!」とさらにあこがれの目で見るようになっていたので、土に触れる授業はものすごく楽しかったです。

その頃はちょうど連続ドラマに出演していた時期で、ある日など撮影が朝の4時に終わり、9時から農場での実習があったのですが、全然疲れなくてむしろ癒されたんですよね。もちろん睡眠は大事ですが、すごくリフレッシュになって、自然から受け取るパワーってすごいなと思いました。本当に充実した授業だったので、終わってしまって寂しいです。

土に触ることで豊かさを感じます。 写真提供/高橋メアリージュン

 

私はよく周囲から「ストイックだね」と言われます。自覚はないのですが、考えてみたらスキあらば、トレーニングをしたり、農業の勉強をしたりと、何かしらの予定を入れがち。休みだからといって、一日中家でのんびりしていることは少ないかもしれません。朝も、とくに予定がなくても早起きします。

もちろん「この本を読もう」「今日はこの映画を観よう」という日は、ずっと家で過ごすこともあります。でも「ダラダラして気づいたら一日が終わっていた」はないですね。何もしない日も「よし、今日は一日中、何もしないぞ!」と決めて過ごすため、そういう日は友人から誘われても、自分と約束したからと断って出かけなかったり。これはもう性格ですね(笑)。

シェア畑で育てた野菜の収穫が楽しみ

現在は、友達と小さなオーガニックのシェア畑を借りて、自分たちが食べる分だけの野菜を育てています。すでにレタス、白菜、ベビーリーフなどを収穫して食べました。そこで採れる野菜だけで、オリーブオイルと塩さえあれば、とてもおいしいサラダがつくれます。

採れたてのグリーンリーフ。塩だけで本当においしい! 写真提供/高橋メアリージュン

本当に狭いスペースの畑なんですが、それでも結構な量が収穫できるんですよね。気をつけないとフードロスの可能性も……。育てた分は人に分けるなど、ムダのないようにしています。

実際に採れた野菜とお米をみんなで食べる美味しさ! 写真提供 高橋メアリージュン

いま育てているのはスイカ。先日はじゃがいもを収穫しました。すごくおいしかったです。

フードロス関連の活動としては、今後地方でもマルシェ(※)をやろうという話が出ています。そこでは規格外食材を使った商品開発・販売なども計画中。詳細が決まったら私のSNSでも発信していきますので、興味を持っていただけたらうれしいです。

ーーー前編はこちらーーー

※高橋メアリージュンさんは昨年10月と今年の3月、フードロス削減プロジェクトのアップサイクルマルシェ「Under The Tree」イベントに参加。準備段階からかかわり、当日は現地で野菜や果物の販売を手伝った。

構成・文/上田恵子

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