“徳島ならでは”にこだわる民藝店「遠近」が選ぶ、地元のお気に入りスポット
モノや場所をつくる人は、つねにアンテナを張ってあらゆることを吸収しています。SDGs先進県・徳島の若きクリエイターたちの“お気に入り”から、ひと味違った徳島を感じましょう! 今回は、「遠近(をちこち)」の東尾厚志さん、智子さん夫妻に伺いました。
その土地だからこそ生まれた
民藝品や洋服、本を紹介する
「“つくった”ではなく“生まれた”ものを紹介したい」
「遠近」には東尾厚志さん、智子さん夫妻のスピリットを感じる民藝の器や地場に根づいた品々が揃う。取り扱う器の工房は自らの足で訪問。
「その土地らしさに惹かれます。たとえば徳島の土をつかう大谷焼の窯元・森陶器の器は土の性質上、厚みが必要だし、鉄分が多いから地肌が赤くなるんです。それって、その土地ならではの魅力ですよね」
手ぬぐいや暖簾などの藍染め製品は企画から携わっている。併設の喫茶スペースでは店で取り扱う器を使用。「民藝への興味の入り口になれば」と2人は言う。年代問わず人気のプリンは智子さん作。近所の養鶏場から仕入れる新鮮な卵がおいしさの秘密だ。
東尾厚志さん&智子さんのお気に入りスポット
めぐる、
「徳島の地元情報誌です。創刊号から『Made in Local.』という連載企画を担当しています。徳島の歴史や先人の営みなどを深堀りして紹介しています」
徳島市南末広町2-95 あわわ「めぐる、」事業部
徳島県立近代美術館
「踊り子をモチーフにしたイサム・ノグチの彫刻作品『オドリコ』が素晴らしく、2人のお気に入りです。近代美術館のある文化の森へよく足を運んでいます」
徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園内
PROFILE
東尾厚志、智子
民藝の店、遠近を夫婦で営む。主に物販は厚志さん、喫茶は智子さんが担当。厚志さんは民藝に関する執筆や四国大学の藍染め研究員など多岐にわたる活動をしている。遠近/徳島市上八万町樋口266-1
●情報は、FRaU S-TRIP 2021年12月号発売時点のものです。
Text:Kanako Mori , Mihoko Koga
Composition:林愛子
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