「人と違う」は「自分らしさ」。マイノリティーの子どもたちにエールを送る「レアキッズ応援本シリーズ」
社会が少しずつ多様化していく一方、人と違う部分を持つことで肩身の狭い思いをする人はまだまだ少なくありません。「レアキッズ応援本シリーズ」は、そうした環境にいる子どもたちへ向けた絵本シリーズです。
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同シリーズの作者は、キリーロバ・ナージャさん。ソ連(当時)レニングラード生まれの彼女は、両親の転勤によりロシア、日本、イギリス、フランス、アメリカ、カナダの各国の地元校で多様な教育を受けました。その中で、何事も絶対的な「ふつう」は存在せず、誰もがユニークな部分を持っていることに気づいたそう。
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「レアキッズというコンセプトには、『人と違う』ことは、大変かもしれないけれど、大人になってそれが『自分らしさ』に変わったときに輝きを放つんだよ、というメッセージが込められています」(文響社の野本有莉さん)
既刊2作の「食の多様性」「左利き」というテーマは、ナージャさん自身の体験から生まれたものです。
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「12歳でベジタリアンになると決めたナージャさんは、日本の給食ではほとんど食べられるものがありませんでした。また、小学校に入るまで親からも左利きだと気づかれず、うまく使えない右手で生活をしていたため、とても不器用だと思われていたといいます」
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自身の経験をもとに、マイノリティーと呼ばれる子どもたちにエールを送るナージャさん。次なる3作目は、外国人でありながら日本で働き、暮らしているという経験から「移民」をテーマに制作中です。
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食べ物、利き手、人種など、身近なテーマから多様性について学べる同シリーズ。それは、レアキッズたちを応援するだけでなく、彼らとその周囲の人たちの架け橋にもなってくれるはずです。
取材・文/有馬ゆえ
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