サステナブルパッケージのオンラインストア「TAKE PACK」。コロナ禍の飲食店のニーズでオープン
コロナ禍で、テイクアウトやデリバリーに助けられた人は少なくないでしょう。ただ、食後に使い捨て容器を処分する際、チクリと心が痛むのではないでしょうか。
「TAKE PACK」は、パルプモールド、木、クラフト紙といったサステナブルな素材を使ったデザイン性の高いテイクアウト容器を扱うオンラインストア。パッケージデザインや包装資材の販売を行うTP東京が、コロナ禍の2020年9月にオープンさせました。
「コロナ禍において、テイクアウトやデリバリーに活路を見出す飲食店から『テイクアウトを始めたが料理のイメージにマッチする容器が見つからない』『エコでデザイン性の高い容器を探している』『気に入った容器を購入するために、遠方まで足を運ばなければならない』といった相談が数多く寄せられました。それらに応えたいと立ち上げたのがTAKE PACKです」(TP東京広報担当の河辺麻里さん)
2021年9月にはテイクアウト容器に対する新しい提案として、アルミ弁当箱と木製わっぱ弁当箱の取り扱いを開始。
レジ袋有料化なども相まって、サイトオープンからの約1年半で人々の環境に対する意識は上がっていると感じているといいます。TAKE PACKへの問い合わせや注文も増加傾向にあり、社会的関心の高まりに比例してサステナブル素材の容器の需要も高まっているのです。
今後は、TAKE PACKのオリジナル容器を拡充させ、新たな提案をしていきたいそう。
「2021年には、初のオリジナル容器として猫の肉球をイメージした『NUCO(ヌコ)』の販売を開始しました。サステナブルな素材を使っているだけでなく、売り上げの一部が動物関連団体に寄付されるという商品です。今後も、こうしたTAKE PACKのカラーを打ち出せる商品開発を行っていく予定です」
料理家の寺井幸也さん、ブランディングディレクターの行方ひさこさん、容器メーカーの「株式会社ケーピープラテック」社との協働で開発された、環境に配慮した紙製の肉球型パッケージ「NUCO(ヌコ)」。売上の一部は、動物関連団体へのオンライン寄付サイト「公益社団法人アニマル・ドネーション」に寄付される。
コロナ禍という未曾有の事態に、私たちのおなかだけでなく心まで満たしてくれたテイクアウトやデリバリー。環境に配慮した容器は、その満足度をより大きくしてくれるのかもしれません。
取材・文/有馬ゆえ
2020年9月よりTP東京が展開するサステナブルパッケージのオンラインストア。デザイン性が高く地球に優しいテイクアウト用パッケージを600種類以上ラインナップ。飲食店との共同開発や料理家とコラボしたビジュアルで新たなテイクアウトを提案。