保育園用おむつの名前書き、持ち歩きの負担を軽減。月額制で保育施設におむつが届くサブスク「手ぶら登園」
保育園の登園準備のひとつに、「紙おむつに名前を書いて持っていく」ことがあります。1日につき5~6枚程度のおむつ1枚1枚に名前を入れ、着替えなどの荷物とともに持参するのです。
「手ぶら登園」は、保育施設に紙おむつ、おしりふきが届く月額制のサブスクリプションサービス。全サイズともに枚数制限がないため、保護者が毎日おむつに記名をして持っていく必要も、保育士が園児ごとにおむつを管理する必要もありません。
「特に、使い捨てにもかかわらず1枚1枚に記名しなければならない紙おむつの準備は、子育て環境を厳しくする一因だと感じました。保育施設に直接おむつが届けば、紙おむつに名前を書くことも、持ち込むことも必要ないのに、と」(BABY JOB広報の東ネネさん)
こうした課題意識を持っていたところ、ユニ・チャームからの声がけで協業することになり、2019年7月に手ぶら登園をスタート。地道に営業を続け、現在、全国で1490施設に導入されています。導入施設では、保護者からも保育士からも好評の声が届いているそう。
コロナ禍においては、感染症対策のひとつとして導入されるケースも。2021年は東京都渋谷区など複数の自治体で保護者・保育士支援の一環として実証実験が行われ、本格導入に至っています。
「私たちが目指すのは『すべての人が子育てを楽しいと思える社会』。今後は、『手ぶら登園』以外にも、子育ての大変さを軽減するサービスを展開していきたいと思っています」
園見学に来た保護者の「手ぶら登園をやっていますか?」という質問をきっかけに、保育園から問い合わせがあることもかなり多いそう。子育てをしやすい社会づくりの気運が高まる中、私たちのアクションはその実現の第一歩になりうるのです。
取材・文/有馬ゆえ
手ぶら登園