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地面に水をまいて涼をとる「打ち水大作戦2021」古来の知恵で暑さ対策を
地面に水をまいて涼をとる「打ち水大作戦2021」古来の知恵で暑さ対策を
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地面に水をまいて涼をとる「打ち水大作戦2021」古来の知恵で暑さ対策を

江戸時代から日本人に親しまれてきた「打ち水」。地面に水をまき、涼を取ったり土埃を抑えたりする夏の風物詩です。

打ち水で涼しさを得られるのは、地面に水が蒸発するときに周りの熱を奪い、地表の温度が下がるから。これを利用し、都市部特有の環境問題にも取り組むのが「打ち水大作戦」です。

江戸から令和になり、都市部のアスファルトやコンクリートにおおわれた地面は、土煙が起こらない代わりに、熱がこもりやすく、かつ逃げにくいという問題を抱えるようになりました。これは、エアコンなどの人口排熱とともに、都市部で「ヒートアイランド現象」を引き起こす一因といわれます。

ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が周辺の郊外よりも高くなること。熱中症や集中豪雨の一因ともいわれる。過去100年で平均気温が3.2℃上がった東京を始め、世界の都市部で問題視されている。

打ち水がアスファルトの熱を奪えば、都市部の気温は低くなるでしょう。事実、打ち水大作戦のスタートである2003年に推定34万人が一斉に打ち水をした実験では、特設会場や重点地区などの気温が約1℃下がったことが観測されました。

打ち水が再び人びとの習慣になるとともに、水を活かすまちづくりが進めば、都市部の気温は下がり、エアコンの使用による排熱を減らすことにもつながるかもしれません。

2003年の実証実験では、8月25日正午に重点地区(東京都墨田区東向島)で一斉に打ち水をしたところ、0.5℃気温が低下したことが観測された。画像は上空から撮影した赤外線サーモグラフィ(右=打ち水後、左=打ち水前)。画像出典: 国土交通省荒川下流河川事務所

2006年、浅草にて

最後に、“令和版”打ち水の作法をご紹介。まず水と容器を用意します。家族に感染症の疑いがなければ、子ども用プールや足水、お風呂などに使った水、貯めた雨水などを有効利用するのがオススメ。ただし、洗剤が混じった水、汚れのひどい水は避けましょう。容器はバケツなどのほか、使い終わったペットボトルでも。

水まきは、路面だけでなく、屋上やベランダ、壁、室外機の周りでもOK。日向でも日陰でも効果はあるそうです。道路に打ち水をするならば、車のスリップを誘発しないようご注意を。特に、カーブの途中、交差点、マンホールの上は 自転車、バイクが滑りやすくなるので厳禁です。

2021年の打ち水大作戦のミッションは3つ。1つは、7月22日の大暑から8月23日の処暑まで晴れたら毎日打ち水をすること。2つ目は8月14日の朝から日暮れまで、みんなで1日中、打ち水をすること。3つめは、お店の日々の開店時に打ち水をすること。打ち水したら、ぜひ「#打ち水大作戦」をつけてSNS投稿を。

「お清め」の意味ももつ打ち水は、いまだかつてない夏にもふさわしい習慣かもしれません。打ち水に祈りを込め、涼と明るい未来を呼び込みませんか?

画像提供/打ち水大作戦本部

打ち水大作戦2021
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