「まず知ってほしい」。青学生の団体が渋谷区こどもテーブルをサポート
学校や親だけではなく、地域で子どもを育てていく。“Neighborhood Education”をテーマに活動しているのが渋谷区こどもテーブル。
「こどもテーブルとは『こども食堂』と『居場所・学習支援』の総称です。こども食堂というと貧困家庭だけのものと誤解されがちですが、そうではありません。学校と家だけでなく第3の場所を持つことは、家庭の状況にかかわらず子どもにも大人にも大切なことだと考えています」と話すのは、こどもテーブルを運営する社会福祉法人 渋谷区社会福祉協議会 子ども支援課の遠藤慎之介さん。「世界の料理を作るオンライン料理教室などユニークな取り組みもあります。お弁当配布を頼むだけで心が軽くなる場合もあるので、どんどん活用してください」
地域で子どもを育てるサードプレイス
渋谷区には大小さまざまなこどもテーブルの運営団体が100以上もあり、リタイア世代や子育て世代だけでなく、高校生・大学生が学習支援の団体を立ち上げるケースも増えています。
「これまで海外志向だった若者が地元に目を向け始めていることも関係しているようです。遊ぶ町や働く町として利用するだけでなく、地元意識をもって関わってくれる人が増えて助かっています」(遠藤さん)
若い世代が強力なサポーターに
青山学院大学の学生で結成されたボランティア団体『しぶっこ』もそのひとつ。こどもテーブルの活動に興味をもったことをきっかけに、現在ではスタッフとして参加するだけでなく、SNSを使った広報活動もおこなっています。
「こどもテーブルの存在がまだまだ知られていない、必要としている人に届いていないという悩みをうかがい、わたしたち世代が得意なSNSを使って発信することを思いつきました。気になる情報があったらシェアしたり、話題にしてもらえたりしたら嬉しいです」(しぶっこ代表・石原穂乃香さん)
8月にはしぶっこ主催のオンラインこどもテーブルも開催予定。子どもと年齢の近い若い世代のアイデアを取り入れて、こどもテーブルの輪はどんどんひろがっています。
お弁当配布をしている「恵比寿ママ食堂」。